まんこは爆発だ!
わたしはまんこのアーティスト。そう言うと、聞く人は必ずポカーンとします。
「まんこ」は、何か汚くて、触れてはいけないイメージがつきまといます。オシャレで高尚な「アート(芸術)」と一緒にするな!と非難を受けてもごもっとも……。実際、まんこはヘンな形をしているので、オシャレにしようがありません。
でも、「芸術は爆発だ!」でおなじみの岡本太郎さんはかつてこう言っていました。
「芸術はキレイでなくていい。見た者に衝撃や驚きを与え、常識をくつがえすものが芸術だ」。
太郎さんがそう言うので、わたしも自信をもつことにしました。わたしは堂々と叫びたい。「ま
このコラムでは、「わたしの「まん中」を3Dスキャンして、世界初の夢のマンボートを作る計画に支援を!」という壮大なアホプロジェクトの進捗をルポしてゆきますが、まずはわたしが、なぜまんこのアートをつくるようになったか、わたしのまん歴をお話したいとおもいます。
わたしのまん歴・・・まん毛の悩み
わたしは昔から、まん毛の濃さに悩んでいました。
自分でまん毛を剃ったことがある人ならわかると思いますが、剃刀やはさみで切ると、チクチクして痛いですよね。だから、短くしたくても、どうしていいかわかりませんでした。
ある日わたしは、「VIOライン脱毛エステ」があるということを知り、さっそくエステサロンに駆け込みました。脱毛といっても、全部抜いてパイパンにするのではありません。V(ビキニライン)の部分は残しつつ、I(膣周り)からO(肛門周り)にかけてのまん毛を自然になくなるように永久に処理できるレーザー脱毛施術です。(もちろんパイパンにしてもOK)
レーザーは5回ほど定期的に打たないと効果が出ないのと、まんこや肛門に直接レーザーを当てるためものすごく痛いのですが、毛がなくなる喜びを思えば、痛さなんか屁みたいなものでした。
恐怖のビラビラ
しかし施術後、どれだけ毛がなくなったかとホクホクしながらまんこに鏡をあてたわたしは、谷底に突き落とされるような気分を味わうのでした。
毛がなくなってあらわになったまんこには、子供の頃にはなかった、ニワトリのアゴ下みたいなビラビラが、エイリアンのように顔を出していたのです……!!
こんなことなら脱毛しない方がマシでした……。
とにかくそのビラビラが怖いのでネットで調べてみたところ、「小陰唇」というもので、調べていくうちに、大きすぎる小陰唇を切除する整形手術があることを知りました。お値段は16万~20万円ほど。どの整形クリニックのメニューにも必ずある手術のようです。
つまり、ひそかにビラビラを切っている人たちが、世の中には結構多くいる……悩んでいる人は、わたしだけじゃなかったのです!
そうだ、まんこの整形しよう
漫画家のわたしは「これはネタになる!」と出版社にかけあい、3話連載の枠をもらいました。
後にその話を単行本にした際、当時の担当さんに「まんこの整形は普通の人には理解しがたいので説得力をもたせるために、なし子さんは深刻に悩んで手術を受けた風にしてください」と言われたのでそのように描きましたが、実際は、ネタがトピックだし、原稿料で元がとれるし、まんこがきれいになって一石二鳥☆と、かるーいノリで受けたのでした。
顔の整形をして生き生きした知人もいたので、整形に対する抵抗もそんなになかったです。ただ、「普通の人は目とか鼻とか顔の手術から入るのに、あんたはまんこから入るの!?」と苦笑されましたが。
手術はなるべく早くしたい。できれば女医がいい。
そこで、「小陰唇縮小・女医」で検索してすぐにでてきたクリニックにGO!(今から思えばもっとよく探せばよかったですが、とにかく早く切りたかったのです)
クリニックに行ったらすぐに手術できるのかと思いきや、にこやかな女医に「今日はカウンセリングのみ」と告げられガックリ……。しかも予約可能な一番早い手術日だと、全身麻酔をかける医師が休みのため局所麻酔になる(つまり意識があるまま手術を受けるので痛いよ)とのことでした。痛いのは嫌だったけど「これもネタ」だと、その日に決めました。
わたしのビラビラ、そんなに重症!?
手術といっても医療目的ではないので、手術室ではムーディーなジャズがかかっていました。まんこを他人に見られながらジャズを聴くのはとってもヘンな気分。しかも、局所麻酔注射というのは1本1本がとても太く、それを片側のビラに5本、計10本打ちこまれてゆくのですが、これがとっても痛いです。
さらに、わたしの小陰唇は右側が二重になっているとかで、「これは重症だわ、普通のひとの倍かかりそうね~」と他人事のように言う女医。どうか、素早く、でも慎重に切ってください……!
実際、途中で麻酔が切れかかって段々痛くなって怖かったです。レーザーでビラビラを焼き切る「ジュッ」という音がするのもリアルでした。
そのうち右側のビラあたりが痛くなりはじめました。麻酔が切れてきたのです。焦って女医に訴えても、「もうすぐ、もうすぐ」とのんきな返事が返ってくるばかり。
麻酔切れであまりにも痛くて意識がぐったりしてきた頃、ようやく「終わりましたよ~」と声をかけられました。切ったビラビラの残骸を見せてもらったら、散らばった焼き鳥のハツみたい。その残骸を見たら、手術の痛さなどどこかに吹き飛んでしまいました。
(やっと、なくなったーーーー!!!)
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