読者の皆様におきましては、ゴールデンウィークが彼方のものとなり、軽い憂鬱に苛まれながら休暇の思い出に浸っていることかと思います。私のGWはこれといって予定がなく、毎日昼間からお酒を飲んで暮らして過ごしておりましたが、今回の連休で初めてアイドルの握手会に並ぶ、という出来事がありました。二日酔い気味で目覚めた朝に、Twitterを眺めていたところ、「グラビアアイドルの篠崎愛さんが近所のショッピングモールでミニライヴをやる」、という情報をキャッチしまして、物見遊山気分で出かけたのでございます。
篠崎愛さんと言えば、童顔ぽっちゃりボディの爆乳グラドルとして今や横綱級の実力者、主に男性から人気のアイドルですが、歌が上手い芸能人としても知られています。個人的には彼女のTwitterアカウントがとても良いと思っております。食事の模様を動画に収めてアップロードされていることが多いのですが、焼肉店で無表情の彼女が白いごはんを口に運んでいる様子など、キュート過ぎて大変に癒されるとともに、あのボディを作るのは、この旺盛な食欲か……という強い納得感を得られて最高なのです。
常連っぽいファンが怖くて混じれない
私が伺ったのは4月29日に発売されたシングル「A-G-A-I-N」(L’s Shit recordings)の発売記念イベント。会場のショッピングモールにイベント開始1時間前に到着すると、小さなステージの前には、篠崎愛さんの常連ファンと思わしき男性の姿がすでに見られます。物販コーナーで握手券付きの初回盤CDを購入し、普通にファンたちのなかに混じって彼女の出番を待てば良いのですが、この男性ファンたちが怖く感じられて、容易に近づけない。
会場は野外にあり、日差しがとても強い日でした。直射日光にさらされている男性たちは、10人中7人が、定食屋で間違いなくごはんを大盛りにしているであろう巨漢であり、首に巻きつけたタオルで汗を拭っている。巨漢はおおらかなイメージも持ち合わせていますが、私には元々抱いていた「アイドルオタクのイメージ」という偏見があったせいなのか、彼らのうち半分ぐらいが神経質そうに見えて、握手会初参加の私が不用意に何か「現場のルール」を侵そうものなら、胸ぐらをつかまれて「ここは素人が来るような場所じゃねえんだ!」と恫喝されそうな、そんな気配を勝手に感じて怯えました。
人間を容姿で判断してはいけないのはもっともですが、直射日光の下で立ち続けることがきついのも確かで、ライヴ開始直前までショッピングモール屋内に避難しようかどうか悩みました。まったく興味のないナチュラル系ショップで「オーガニックコットンって普通のコットンとどうちがうんですか?」と店員に質問するなどして時間を潰したくなるほどの、猛烈なアウェー感。最終的にライヴ直前には30人ほどの人がステージに集まっていましたが、そのなかにはひとりも女性がいませんでした。女性客やファミリー層は、みんな、ステージから離れて遠巻きにライヴの始まりを待っている。他の日程、他の場所では女性ファンも来ていたのかもしれません。
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