「オナニーは、いやらしいことでも、恥ずかしいことでも、後ろめたいことでもない!」と宣言し、女性が自分自身で上質な快感を得るためのレクチャーをするDVDが発売されました。『ひとりエッチ実践編 HOW? もっとセクシーになれる! 女子力UPレシピ』(ラ・コビルナ)です。
個人的には、こんなことわざわざ言わなくてもいい世の中に早くなってほしいです。「きれいになるため」「健康のため」というエクスキューズも、不要。男性の性に女性がむやみに合わせる必要はないですが、ことオナニーに関しては、男性と同じ感覚があってもいい。男性がオナニーするとき、「これは恥ずかしいことじゃないんだ!」「オナニーって、かっこよくなるためでもあるもんな」なんて自分にいい聞かせたりしないですよね。欲望を感じたから、する。気持ちよくなりたいから、する。あるいは、習慣として、する。女性だって、これでOKです。
とはいえ、現状では女性が「オナニーして当然よね!」と堂々と口にするのは、まずもってむずかしいことです。が、こうして〈ないもの〉にされているうちは、オナニーについての情報が女性同士のあいだで共有されることはありません。えっ、オナニーについての情報ってシェアする必要あるの? と思われる方もいらっしゃるでしょうが、そうでないからこそ悩んでいる人が多い、ということがこのDVDを見るとよくわかります。
本作品では、オナニーについてのアンケートを広く行い、それに対するアンサーとして製作されたものです。「オナニーしたことありますか?」に対する回答は「YES」が93%。アダルトコンテンツを発信しているサイトでのアンケート、という背景もあり、一般的な雑誌で同様の調査をされるときよりはるかに高い数値です。でも、なんとも頼もしいパーセンテージじゃないですか。
伝説の女優によるレクチャー
注目したいのは、「オナニーについての悩み」です。
・いつの間にか、毎晩ひとりエッチに耽ってしまう癖がついた
・自転車に乗るたびクリが気持ちよくて濡れてしまう
・満員電車のなかで男性の身体が触れると、早く帰ってひとりエッチしたくなる
・枕やぬいぐるみを股間に挟んで、プチ快感を覚えつつ眠る
・ひとりエッチではイケるけど、セックスではイケない
とありました。5つめを除き、すべて「オナニーについて過剰な自分」が悩みのようですね。過剰かどうかの線引はむずかしいし、なかには「ぜんぜん悩む必要ないのに」と思うものもあります。でも、私たちはオナニーについて何がフツウで何が過剰なのかをよく知らない。だからこそ、こうして悩んでしまう人が出てくるのだと感じました。
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