韓国に暮らし、韓国人男性との恋愛を楽しむ日本人女性たち。お相手の男性の職業を尋ねると、よく聞くのが〈自称CEO〉〈ミョンドンのパチモン屋客引き〉〈無職〉。20代の日本人女性に限定すると、ここにさらに〈練習生〉というのが加わる。
練習生というのは、芸能人(アイドル)候補生のこと。韓国ではSMエンターテイメントをはじめとする大手だけにかぎらず、ほとんどの事務所が「オーディション合格 → 練習生生活 → 晴れてデビュー」という流れになっている。この練習生生活というのが、それはそれは過酷で知られる。1年で終われば超ラッキー、長いと10年近くレッスン漬け、ダイエット漬けの毎日を送り、途中ノイローゼになって脱落する……なんて話は珍しくない。
最近その練習生と「恋愛してる」と話す20代日本人女性が意外と多いのだ。あれ? でも練習生って、事務所に徹底的に生活を管理され、遊んでる時間なんてないって聞くけど? 事務所によっては厳しくないところもあるの? そこらへんの事情に詳しい日本人留学生アリサさん(22歳)に話を聞いた。
貢ぐため風俗店に
「練習生とつき合ってるっていう人、それだいたい騙されてると思いますよ。練習生じゃなくて、自称練習生(笑)。私も韓国で暮らしてすぐの頃、その手の男とクラブで出会ってつき合ったことがあります。練習生っていうしイケメンだし、いい寄られて喜んでつき合ってみたら、練習生じゃなくて練習生を目指してる、ただの男。『練習生だからまだお金がない』『来年デビューできそう』っていわれ続け、ご飯代も、プサン(釜山)への旅行代も、携帯代も払わされました」
アリサさんがいうには、ホンデ(弘大=ソウルの学生街)やカンナム(江南=ソウルのおしゃれエリア)のクラブでは、日本人が「練習生」と聞くと興味を持って簡単に連絡先を教えると有名で、それに目をつけた〈練習生詐欺〉が頻繁にあるのだとか。
アリサさんと同じ学校で勉強する日本人の中には、自称練習生の男にブランド品を貢ぐため、日本人駐在員相手のガールズバーでバイトし、それでも足りず、ついには風俗店で働き始めた子もいるそう。
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