さて、前回の痛風記事からだいたい一カ月弱が経過しましたね。で、結果から先に言いますと……7.6kg痩せました!
これはさすがに大成功と言っていいんじゃないでしょうか?
性別の差や元々の体重差などがあるので、一概に比較は出来ないですが、ライザップより痩せたんですよ!
もうここまでくると僕はダイエッターの中のダイエッター、グランドダイエットマスターと呼ばれてもいいんじゃないでしょうか? ……いやいや、これも全く、読者の皆さんのおかげです。なにせ今回は無職史上、最も読者のアドバイスに忠実に従った回ですからね。こんなことなら最初から皆さんのアドバイスを素直に聞いてすべて実践しておけばよかったですね!
担当編集者「そうは言っても目標の-14kgは達成出来なかった訳ですから、目標未達じゃないですか。たいしたことないですよね? 中途半端な所で達成感なんて味わっていていいんですか?」
とブラック企業の営業マンみたいな詰め方をしてきた担当編集者の弁は無視して、早速、この一カ月僕がいかにして体重を減らしてきたかの報告に移りたいと思います。
全てのダイエット方法に効果がある
要は自分に出来そうなことを複数取り入れて同時並行でやるといいような気がします。とはいえ、未体験の長期連勤中に、これまで人生で一度も運動したことのない僕がハードな運動するのはちょっと無理があります。
・一駅前で降りて歩こう
・会社の中でエレベーターを使わない、休憩時間には少し歩き回る
・週一くらいウォーキングなど運動もすること
そこで、まずこれらのアドバイスを実践することから始めることにしました。試しに一駅だけ歩いてみたところ、たいしたことなかったので行き帰りに一駅分歩くことにしました。そして昼休みもなるべく会社の外に出て、散歩をしました。エレベーターは、あれから一度も使っていません。1日1万歩を目安に。ずっと座り続けていると中々体がキツいので、これは健康にも良かったです。
これは以前の記事冒頭の写真をご覧下さい。無職が跳んでますよ! ちなみに写真は母親に撮ってもらいました。……でもこれ、正直言って続きませんでした。なにせ僕は、二重跳びすら満足に出来ない男なのです(もちろん逆上がりも出来ません)。運動音痴の僕に縄跳びはキツかった……。ごめんなさい。
これもちょっと実践してみたのですが、朝も忙しいし夜も疲れているしで……続きませんでした。
働き出す前の僕はといえば、毎日家の中で悶々と暮らしており、移動といえば、ベッドから這い出るときとトイレのときくらい。歩数など皆無に等しい状況でした。それがいきなり1万歩も歩き出したので、下半身はけっこうバキバキでした。でも、なんとなく健康に良い感じはしてきたので、良しとします。
食事療法編
運動が苦手な人間がするダイエットでは、特に避けて通れないのが食事療法です。
・あんたは単純に、食べ過ぎ、や。あほみたいに食うな。
・痛風なんだから、ビール禁止、肉じゃなくて魚。ご飯は1食で軽く1膳位に
・炭水化物を抜く
・食事はおかずの中の野菜を先に食べるサキベジを続けてみてください
・野菜→植物性たんぱく質→動物性たんぱく質→炭水化物の順番に食べる。たんぱく質はなるべく魚→鶏肉→豚肉→牛肉にしています。
炭水化物を一切抜く。これも諸説ありますが、まぁ痩せるのは痩せるだろうなと。
働き始めると朝食を食べる余裕がなくなってきました。そこで朝食はしばらく食べないことに。昼飯を社員食堂で食べるのも、食べ過ぎてしまうのが怖いのでしばらくやめることにしました。
食事は一日一食、晩飯だけ。それも、炭水化物抜き。
早速始めてみると、初日から、もう無理、ギブアップ、という感じになりました。何故かバターのことしか考えられなくなり、今すぐ会社を飛び出してバターにむしゃぶりつきたい、という欲望を抑えきれなくなってきました。胃袋の、耐えられない空腹……(ミラン・クンデラ風)。
このままではマズい。
しかも僕、少し前に禁煙し始めたばかりでもあるんですね。だから、なんだかイライラしてしょうがない。仕事中、ゲームで人を殺しながら、ふと気づくと現実の人間を殺したくなっているわけです。それを、これまでは何か食うことで誤魔化していたのですが、ダイエットを始めたためにそうもいかず。イライラは限界に達しました。
誰でもいいから人を殺したい……なんて危険な状態に本気でなる前に、これはどうにかしないとヤバそうです。そういえばそんなときのストレス解消法も幾つかアドバイスを頂いていたと思い出し、早速、読み返しました。
・なるべく移動時に自然を感じるのがおススメです。(空や星を見る、風を感じる、これからなら暖かくする、子どもや赤ちゃんや動物に目を向ける)
帰宅時にふと立ち止まり、空を見上げて星を見て、風を感じました。何故か、ストレスが高まってきました……! これは……僕の心が……汚れているからなんでしょうか!?
・ストレス解消ならスリッパを床に全力で投げるといい音して手軽です
これなら汚れた僕の心にぴったりです! 会社で、あたりに誰もいないときを見計らって、僕はありったけの来客用のスリッパを床に叩きつけまくりました。たしかに、中々気持ちよかったです。ただ、そこをちょうど、同じ部署の人に見つかりました。それからというもの、微妙に気まずい空気が……。
このコメントを見たのか、ミョンちゃんが男物の香水を突然実家に送ってきました。特に何の説明もなく……。そういや、これまでの人生で僕は、ほとんど香水をつけたことがありません。早速ダイエットに使おうとしましたが……なんか、せっかくのプレゼントをこういう使い方するのは気がひけて、一度しか試していません。たしかに、効果はありそうでした。
これは良かったです。水をガブガブと飲んでいるだけで空腹を紛らわすことが出来ました。
これは最初試してみたのですが、こんにゃくゼリーってよく見ると一個あたり25kcalとか、けっこうカロリーがあるんですよね。なのでそう気軽に食べていては太ってしまう。でも、そこから僕はヒントを得ました。
早速、会社を抜け出してコンビニでガムやタブレット菓子や飴やグミなど、ありとあらゆるものを目につく限りの種類買ってきて、デスクに詰め込みました。
フリスクダイエット
今まで僕、そんなにフリスクという食べ物をおいしいと思ったことがなかったんですね。でも今回、急にハマりました。禁煙の辛さが緩和されるというか、メンソールのタバコでも吸っているような気分になれたんです。これに味をしめた僕は極度のフリスク依存症となり、いつしか1日に2箱のペースで消費するように。
これまでの人生ではずっと、何かストレスがたまると暴飲暴食を繰り返してきました。ケンカ中に物凄い勢いで飯を食べ続ける僕に、ミョンちゃんなんか呆れてものも言えないというリアクション。とにかく定食三人前食べたりとか、過食が酷かったんです。
それが、何か口に入れたくなったらフリスクを噛むようになり、一気に食欲が抑制されだしました。
命名、フリスクダイエットの誕生です。
ただ……このフリスクダイエット、思わぬ落とし穴がありました。
お腹がすごくユルくなってしまうんです。その上、毎日水をがぶがぶ飲んでいる……。
というわけで、僕のダイエットの日々はイコール下痢の日々へと姿を変えました。でもおなかピーピーになると、なんとなく体重が減ってるような気がするので、なんとか耐えます。もう痛風にはなりたくない。あんな痛い思いはしたくないんです。
他にも、血糖値が下がり過ぎているせいか、意識が朦朧とする、などダイエットのデメリットがいろいろとありましたが、薬局でカフェインの錠剤を買ってきて飲むなどし、ことなきを得ました。
読者からのアドバイスとは別に、部屋で一人のときは絶えず貧乏ゆすりするとか、無駄に逆立ちをする、深夜に雄叫びをあげる、長風呂をする、などなど少しでも体重が減りそうな行為を自主的に一カ月弱ほど続けました。
ダイエットに必要なのは、モチベーションと適度な忙しさ
ダイエットやってて思ったんですけど、とりあえず食う量を減らして多少運動すりゃ誰でも痩せるんですよね。健康的かどうかは置いといて。基本的には単純な足し算引き算でしかない。とはいえ、日常的にハードなスポーツをしてるわけでもないなら、運動習慣のない人間が付け焼き刃で運動して消費するカロリーなんてたかが知れています。だから、いかに食欲を減退させるかというのがかなり重要なんじゃないかなと思うんです。
というわけで、僕はもうかなりひたすらにフリスクを食べ続けました。1日の中で唯一の楽しみである晩飯も、好きなだけ食べていいというルールに一応はしているものの、あんまり食べ過ぎてしまっては本末転倒です。
さて、先述のサキベジダイエットの順番にフリスクを挟むとこうなります。
フリスク→スープ→フリスク→野菜→フリスク→肉→フリスク
どうですか? マズそうでしょう……? これは先ほどの香水ダイエットからもヒントを得ました。実際、こんな風にして食事をとると、どんな大好物でも食べるのが嫌になってくるんです。こうして僕は自分の食欲をコントロールすることに成功しました。日々のフリスク代は全くシャレになっていませんけどね。1日2箱で1カ月弱つづけたので……。
・実際仕事がいそがしくて、やるべき事が適度にあった状態では過食の頻度も少なくなったし、憂鬱に落ち込んでるヒマもなかった
あと、最初冗談で無職いびきとか言って、僕のうるさいいびきを無職のせいにしていましたが、実際無職のままだと痩せにくかったような気がします。というのは、無職だとずっと家にいるから、常に食べ物の誘惑と戦い続けなければなりません。それが、日中から夜にかけて働いていると、おいそれと何かを食べるわけにもいかなくなります。
こんなやり方が健康に良いとは思いませんが、痛風になるくらいなら、多少無茶なやり方でも、とにかく痩せたほうが相対的に健康に良いと思いした。
そして最後に、やっぱり大事なのはモチベーションです。ミョンちゃんのあんな修羅みたいな顔……いや寝不足でしんどそうな顔を僕はもう見たくない。そのためには何が何でも痩せないと……。とにかく、日々コツコツ頑張れる人もいれば、具体的な目標がないと中々モチベーションが湧いてこない種類の人間というのがいます。心が折れそうになっても、僕を血走った目で睨みつけていたあのミョンちゃんの鬼のような形相を思い出すだけで、なんとか頑張ることが出来ました。
気になる体重は……。
66.4kg! 7.6kgの減量に成功しました。目標は60kgなので、あと6.4kgということになります。結構厳しそうですが……なんとかこの連載中には達成したいと思います。
これだけ痩せたんだから、少しくらい食べてもいいでしょう。そう思い、この原稿を書き終えてから、ビールを解禁しました。既に五本開けて、ホロ酔い気分です。酔った勢いで、あれだけ敬遠していた炭水化物もガンガン食べています。パスタに冷凍ピザに納豆ご飯……ああ、炭水化物ってなんておいしいんでしょう。
あれ……もしかしてこんなことを続けていたら僕、簡単にリバウンドしてしまうんじゃないでしょうか。なんだか、そんな気がしてきました。まだ、怖くて体重計には乗っていないのですが……。
リバウンドしないためには、どうしたらいいんですかね……(遠い目)。
現在の身長体重
身長:172cm
体重:66.4kg(前回からマイナス1.6kg)
目標体重60kg
現在の連勤
47連勤(終了!)
現在の貯金額
-11万円(親への借金)
目標金額30万円