プロジェクトYSJ 出張報告書【3】
先日発足した「プロジェクトUSJ(夢子に精神科を受診させる)」の続きですうつ。これまでの報告については、こちらをご覧いただきたいうつ。
うつりん「人間の脳には、前頭葉・扁桃体・海馬という部位が含まれてるうつ。うつと脳の関係について知ってもらうために、この3つの部位について説明していくうつよ。
前頭葉(ぜんとうよう)は、思考・判断・行動などを司さどる、人間のいわば司令塔うつ。大事なところうつよ。扁桃体(へんとうたい)は、脳の奥深くに埋もれている部位で、アーモンド(漢字で『扁桃」と書く)の形をしてるうつ。恐怖や悲しみ、不安といった感情を生み出す部位うつ」
夢子「なんかアーモンド食べたくなってきた……」
うつりん「あとでお茶菓子にいただきましょうつね。扁桃体は危険を感知するセンサーのような役割もしているうつ。たとえば夢子が敵に会ったら、扁桃体から『ストレスホルモン』が分泌されるうつ。夢子が敵と戦ったり安全な場所に逃げられるように、ストレスホルモンは体の血糖値や心拍を上昇させて筋肉を活性化してくれるんだうつ」
うつで前頭葉が委縮する
夢子「うつりんがいってた、人間が狩猟採集してた頃には絶対必要だった脳の機能って、敵と戦ったり逃げられたりするように働く扁桃体のこと? 狩りや採集してるときにオオカミに出会ったら、戦うか急いで逃げるかしないかぎり死んじゃうもんねぇ」
うつりん「そううつよ。扁桃体の隣には海馬(かいば)という部位があって、記憶を司ってるうつ。その海馬と扁桃体は、実は連動しているうつ。海馬は、扁桃体が分泌したストレスホルモンを抑制する役割もあるんだうつ。つまり、扁桃体がストレスホルモン分泌のアクセルなら、海馬がブレーキなんだうつ。
さらに、海馬が脳に入ってきたさまざまな情報のうち、海馬がどれを記憶として長期保存するか。これは『扁桃体が激しく活動したかどうか』で決まるうつ。扁桃体が恐怖や不安を感じると、その刺激が海馬に伝わるんだうつ。そして海馬はそのときの情報を長期保存するんだうつ」
1 2