芸能界の様々なネタをパロディしまくるドラマ『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』(テレビ東京系)。第5回では、芸能界の薬物流通を取り仕切っているとされる大手芸能事務所ライトニングボルトの会長・神堂栄一(升毅)の存在も明かされ、メインストーリーが展開される予感もあったが、11月12日放送された第6回は、正直あまり楽しめなかった。
『潜入捜査アイドル・刑事ダンス』は、熱血刑事ドラマに憧れ、刑事となった辰屋すみれ(中村蒼)が、芸能界の事件を取り締まる「警視庁特殊刑事課」に配属され、芸能界に潜入するために、元詐欺師、元ひきこもりなどともにアイドルグループ「デカダンス」を組まされ、から回りしながら結果的になぜか事件が解決してしまう……というギャグタッチのドラマだ。この作品の特徴は、「炎上」「裏社会」「不倫」「やらせ」など、芸能界の様々なあるあるネタをとことん揶揄するという点にある。
第6回のストーリーはこうだ。学園ヤンキードラマ『魅!ボンクラ学院』の撮影中に何者かに切りつけられた人気アイドルグループ「神KAZE-7」のメンバー・大空翔馬(稲葉友)を警護するため、撮影現場に潜入(出演)することとなったデカダンス。大空の口から共演者であるアイドルグループ「南風11」のメンバーなど「この現場にいるほとんどの女とヤってる」ことを聞いたデカダンスは、出演者の中に犯人がいると踏む。
その直後、残りは特典映像の収録のみで、「四天王」という重要な役を与えられていたデカダンス4名の出番はすでに終わっていることが判明し、このままでは大空を警護できない! というピンチが訪れる。しかし唯一「生徒A」という脇役が与えられていた辰屋の怪演(単なる暴走)が、『魅!ボンクラ学院』の監督であり、有名ゾンビ映画を手掛けてきたギルバート・ロビンソンの目に留まる。これまでやる気がまったく見られなかった監督のタガが、これをきっかけに外れてしまう。辰屋がなぜか生徒Aからゾンビ刑事へと大抜擢され、たちまち学園ヤンキードラマはゾンビドラマへと様変わりする。