彼氏にフラれたり、仕事で大失敗してしまったり、時にはそれらの厄災が一度に降りかかってきたりと、「もう立ち直れない……」なんて感じたことはありませんか
なかなか這い上がれないような絶望を感じた時、人はどうやって立ち上がるのでしょうか。
離婚・失恋・復活を描いた真実の物語
『食べて、祈って、恋をして』(2010)は、アメリカの作家、エリザベス・ギルバートの回想録をもとに作られた、挫折から復活するまでを描いた実話ベースの物語です。
ジュリア・ロバーツ演じるエリザベスは、若くして才能を認められた作家で、経済的に成功しており、家庭には自分のことを愛してくれる夫がいます。一見、幸せそのものに見える生活ですが、漠然とした満たされない思いを抱えていました。
そんな時、取材で訪れたバリ島で有名な占い師に「生涯に2回結婚し、1回は短く1回は長い」「半年から一年の間にすべてを失うが、そのあと再び取り戻せるから安心するように」「またここ(バリ島)へ戻ってきて、私に英語を教えるだろう」と予言されます。すると、帰国した後に、とある一件で夫との価値観の違いに不安を抱き、夜な夜なバスルームで泣きながら神に祈る日々を過ごしたあげく、結婚八年目にして離婚を決意するのです。離婚に至る決定的な原因は、映画、原作ともに明示されていませんが、離婚を反対する夫との調停は泥沼化。夫を傷つけてしまったことを悔やみつつも、正式に離婚する前から年下の俳優との恋が始まります。しかし、新しい彼とも喧嘩が増え、関係に陰りが見え始めるのです。
15歳の頃から20年間、ずっと彼氏が途絶えたことのなかったエリザベスは行き詰まり、しばらくは恋愛から手を引き、自分と向き合ってみようと決意。イタリア・インド・バリを巡る一年の旅をスタートさせます。運良く出発日に離婚が成立したとはいえ、新彼との関係は曖昧なまま……。