かかりつけの婦人科の先生が先日、「ここ数年で膣内の出血や炎症起こしてくる女性が多くなった」と話していました。膣が傷ついた原因は……手マンとバイブが多いのだそうです。どちらも、力強くむやみに動かすせいで出血や炎症につながっていると。
手マンとは
男性が手(指)で、女性のクリ、膣口や膣内などに刺激を与える、つまり、”手”で”まんこ”を愛撫する「手マン」(「指マン」とも言われています)。女性が男性に行う「手コキ」的存在ですね。男性の間では「前戯」として取り入れられていることが多いように思います。経験から思うことは……20代~30代には「手マン」を行う人が多いように思います。それに比べると、40代~50代男性は、あまり積極的にガシガシする人は少ないような……。AVの演出として、作品に登場していた世代かそじゃないかの違いかな? と、個人的には感じているのですが、どうでしょう。
手マンの好き嫌いはそれぞれだと思いますが、友人とセックスの話をする際、彼女たちはセックス自体は好きでも手マンに関しては「好き」「嫌い」「痛い」「下手」「激しすぎる」と意見が分かれます。手マンが好きな方でも、優しい手マンが好きな方、激しくされたい方と様々。
過去に観賞したAV作品で、男優さんの手マンに対して「痛い……」と泣き出した女優さんを観たことがあります。様々な知識も経験も豊富な男優さんでも、ですよ。いや、発売されてる作品なわけだからそういう演出だったのかもしれませんが、なんだかドキュメンタリータッチのやつでした。だから他の女優さんには快感を与えていた手マンも彼女には痛かったんだろうなと思います。
女性はひとりひとり膣内の厚みも違う。愛液の量も違う。男性側も、指の太さ(骨ばっているのか、柔らかめなのか)、長さなどみんな違います。指と膣の相性もあると思いますが、“みんな違う”と当たり前のことを忘れがちになってしまうんでしょうね。だからこそ、AV作品の激しいアクションやハウツー系に書かれている情報をそのまま実践してしまう。その結果、膣内を傷つけて婦人科へ相談にくる女性が増えている。膣内が傷つくということは……、非常に雑な前戯をしている男性が多いということではないでしょうか。「爪は切ったし」「手も洗ったし」という問題だけではなく、体内への配慮はもっと気を遣わなくてはいけないと思います。
STOP! 痛い手マン
手マンがはじまった時、痛みを感じて止めることも必要ですが、そもそも“痛い”前提の手マンなんてイヤだ……。まず痛みを与えやすい手マンの体勢や、雑な手マンを気持ちいい手マンに変えさせるべく対策をお伝えしたいと思います。
AV作品でよく見る手マンまでの流れは、クンニしながら指を挿れはじめて、指だけの動きに移行していく光景です。この場合、両脚の間に入って膣の入り口から奥まで指を挿入し、大きく指をピストンさせることになるんですが……実は非常~にテクニックを要する行為です。つい力が入りすぎてしまったり、勢い余って膣から出た指が膣口付近に刺さる危険もあるんです。
本来は“指ピストン”も“潮吹き”も、AV演出のために考案されたという説があり、セックスにおいて絶対必須の行動ではないと私は思います。個人的には、ゴツゴツした男性の指が膣内に挿入・刺激されるのは苦手です。潮吹きも、イッているわけではなく生理現象で潮を吹いてしまった挙句、とてつもない疲労感に襲われるのであまり好きではありません。とはいえ、ちんこを挿入する前に指で膣内を刺激されたい! あるいは、潮を吹きたい! という女性もいますし、ここは好き好きなのだと思います。
ただ、指をひたすら奥に突っ込んだりガシガシ動かしたりするよりも、多数の女性が好むだろうなと思うのは、優しい愛撫です。「優しい」と一言で言ってもどの程度の強さなのかわかりにくいですよね。そこで特に男性諸兄に知ってほしい、とっておきの手マンの方法について考えていきたいと思います!
添い寝で「手マン」のメリット
手マンの時の二人の体勢……これもいろいろですね。男女カップルのパターンで考えてみます。M字開脚で仰向けに寝ている女性の両脚の間に、男性が入り込む? もしくは女性のお尻付近に男性が座って腕を伸ばす? はたまた、女性が立った状態(膝立ちも)で、というのはAVなんかでも見るポージング。私が経験してきたセックスですと、「手マン」はクンニをした流れで指を膣の中に突っ込み、指を前後に抜き差しする男性が多かったです。なんならそのままGスポットを刺激して、「狙え、潮吹き!」という人も。
個人的には、この体勢で手マンする側も、される側もメリットがあると思っています。とにかく激しい手マンをされることがツライ場合、体勢を変えてしまいましょう。添い寝のように一緒に横になった状態で(キスでもしながら)、手マンをしようとすると、膣までの距離があることも影響し、必要以上に速い動きや奥まで突く行為は回避できます。
男性側は、女性が脚を大きく開いてくれたほうがクリや膣口に触れやすいですよね。しかし、女性はM字開脚の体勢で、まんこを真正面から見られる……脚が閉じ気味になってしまうほど、恥ずかしい体勢でもあります。
この添い寝スタイルは、まんこを直接見られていないこと、相手の顔が隣にあること、カラダの側面は密着している状態。その安心感の中で、男性が反対の手で乳首を愛撫したり、キスしながら愛撫することで女性の快感はどんどん高まり、両脚パッカーンと開いていることもあるでしょう。私はこの体勢で手マンされると、無意識のうちに隣にいる相手の腰に、自分の右足を乗せてるほど、大胆になれちゃう体勢です。是非、お試しください!
手首は恥骨へON!が基本
「添い寝」体勢の状態でスタートします。※人指し指・中指・薬指は、潤滑ゼリーか唾液で、ヌレヌレの状態にしておくようにしましょう。
まず、恥骨に手首を置き、ここを支点に指を動かしていきます。恥骨を圧迫することで、女性は快感が増しますし、男性も手首が浮いた状態よりもブレルことなくやりやすいですよ! 手首を固定したら、クイッと手前に引きましょう。これをすることで、後に登場するクリへの刺激が大きな快感になりますので。
▼中イキ・膣イキするには「ヴィーナスの丘」が、絶頂の近道になるかもしれない。
さて! 人差し指と薬指の発動です(中指は浮かせておいてください)! 小陰唇(ビラビラ)の両側に人差し指と薬指を置いて(その外側にあるぷっくりとした外陰唇でもOK)、上下に優し~くさすったり、小刻みに揺らして振動を与えるように愛撫していきます。
中指の先で膣口愛撫
いよいよ、浮かせたまま「待て」状態だった中指の登場です! 膣口の形をなぞるように優しくこすって刺激を与えます。いきなりクリを触ろうとする男性は多いですが、膣口は性感帯であることは、しっかり覚えておいていただきたいです!
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これを数回繰り返したら、中指を少しだけ膣口の内側に移動して、同じように膣を形をなぞるように愛撫を続けます。このとき、愛液が分泌されれば、指につけながら続けていいですが、途中で潤滑ゼリーや唾液が乾き、愛液があまり出ていないようなら、再度ヌレヌレ状態にしてから定位置に戻ってくるようにしてください。
中指の腹でクリトリス刺激
さて、膣口のフチを愛撫したら、中指を伸ばして指先を膣口(真ん中)にあててみてください。お気づきでしょうか。中指の第2~第3関節の指の腹の部分がクリに当たっているのです!
ここで中指の先を膣口へ挿入します。といっても、第一関節以内の浅い部分ですよ! この状態で中指をクイックイッと刺激してみてください。クリトリスを刺激する事を意識しなくても、指先が膣口を刺激する動きと一緒に自然とクリを摩擦するので刺激を与えることができるんです。そうです、中指1本で膣口からクリに同時愛撫ができちゃいます。
この時、くれぐれも包皮(クリを覆う皮)を無理に剥いてクリを露出しないように! 直接触れられると痛みを感じる女性もいますし、包皮の上からでも十分に快感が伝わります。 膣口をなぞるほか、上下・左右に動かすなど、動きのバリエーションを増やして、相手が好む愛撫を探してみてください。
※クリトリスに当てた指は離さないようにした方が痛みの原因となりやすい、摩擦を回避できますよ!
手首を掴む
勢いで膣の中まで侵入して、「潮吹きさせてやるぅ~!」と膣内で指をグリグリGスポット探しをされて不安な気持ちになったら、我慢はダメ! 痛みを感じる前に止めさせてください。もし生理現象である潮が吹いてしまったら、どれだけ止めても「こんなに感じてるじゃん・・・…」と、また勘違いの上塗りをされてしまいます。その前に動いている手の邪魔をするために手の甲や手首に触れてストップさせちゃいましょう。
その他、1本の指で膣内を縦横無尽に掻き乱している相手の場合、2本にすることで膣内を動き回ることは難しくなるし、力加減も優しくなります。相手の手や指を掴んで、レクチャーしてみたらいかがでしょうか。
ちなみに私は、膣口付近を指先でチロチロっと触られる程度が好きでして、指を挿入する手マンは好きではないので、指を挿入してから2,3回出し入れをされたあとに、手首に軽く触れながら「口でされるのが気持ちいい」とクンニに移行してもらう、または「ちんこがいい」と挿入へと導くようにしています。
ピストンではなく、圧迫
もし、指を挿入してもピストンはダメ! なんだか、挿入した時のちんこの動きと同じですね。確かに、ガッシガシと強い手マンをする男性って、挿入後のピストンも激しく動く気がします(個人的見解です)。指先から少しずつ膣内に挿入してもらって、膣内上部をグーっと押してグーっと離す、というように相手の反応に合わせて「圧迫」することがコツ。
手マンに推奨したいグッズ
爪を短く清潔に……これを徹底していても、膣の濡れが足りない場合はやはり傷つきやすい状態になってしまいます。女性が安心して前戯を受け入れられるような準備をしておくのも、セックスにおける大切な思いやり★ そこで、使用したいのは「潤滑ゼリー」(潤滑剤)。「ローション」と「潤滑ゼリー」は似て非なるものです。ローションはカラダに塗りたくって楽しむものですが、膣内に入ると洗い流すにもなかなか大変な思いをすることもあるので、潤滑ゼリーの使用をおすすめします。
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