たま~にテレビ出演するたびに、太った太った言われている浜崎あゆみ、38歳。先日『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演したが、そのことを受けてラジオ番組『おぎやはぎのメガネびいき』(TBSラジオ)で小木博明と矢作兼が「すごい、太られたでしょ?」「太られたね」「お太りになられましたよね」と直球のコメントを提示した。さらに、
矢作「自宅にヨガの先生が住んでるっていうけど、本当かな?」
小木「それはないだろうね、この体じゃ」
と言い、“本気のヨガ”をやっている片岡鶴太郎(163cm、43kg、62歳)を引き合いに出して
矢作「ちょっと鶴太郎さんに比べたら、太り過ぎじゃない?」
小木「(あゆの)ヨガは嘘っぽいね」
とせせら笑っていた。そして迎えた『しゃべくり』放送日、確かに浜崎は「毎朝、自宅でヨガインストラクターとヨガをし、青汁を飲む」と公言。それ以外に「スマホ使えない」等のあからさまな嘘(彼女はInstagramにスマホ片手の写真を多数投稿している)をなぜか連発していたのだが、毎朝ヨガをしていることについては嘘ではないような気がする。なぜなら、別に毎朝ヨガをしたからといって痩せるわけではないと思うからだ。
筆者は毎日ではなく月に2~3回くらい、集団でヨガをする場所に行く。鏡張りの広い部屋で、インストラクターの動きを見ながら30~40人の女性が呼吸を意識して体を動かし、止め、汗をかく。そう、ホットヨガなので、全員もれなく大量の汗をかいている。そこにはいろんな体型の人がいる。ここでヨガをやるようになって一番驚いたのは、「ヨガインストラクターがスタイル抜群なわけではない」ということだった。見るからに肥満、ということもないけれど、全盛期の浜崎あゆみばりのスタイルの講師はいない。最近好きでよく選択しているクラスの講師が2名いるのだが、一人はcoccoに似た顔立ちのギャル風ルックスで、もう一人は俳優の豊原功輔に似ている。どちらも別に、太ってはいないけれど特別痩せてもおらず、健康そうに見える。お尻がキュッと持ち上がってたり二の腕の肉が揺れなかったりもしない。そういうものなんだ、と納得し、「これでいいんだ」と得心した。人間の体なんてそれぞれ違うんだからしょうがないじゃないかと。体を動かすことが楽しい、背中など普段使わない筋肉を刺激するのが楽しい、静かな環境で呼吸を整えるのが楽しい、汗をかくのが気持ちいい、ただの水がうまい。ヨガ、楽しい。
浜崎あゆみのヨガも、そんな感じなんじゃないかと(勝手ながら思う)。だって鶴太郎のヨガは本気すぎる。毎朝4時間のヨガタイムって。浜崎あゆみのみならず、大抵の人はその時間を確保するほどヨガを優先しないだろう。鶴太郎は毎日午前1時に起きて4時間ヨガ、5時から2時間かけて朝食をゆっくり食べ、あとは何も食べないそうだ。そりゃ43kgだ。
20代の頃の浜崎あゆみはめちゃくちゃ痩せていた。デビュー曲「poker face」を『COUNT DOWN TV』(TBS系)で披露したとき、化粧も濃くなかったし衣装もシンプルでゴテゴテしていなかった。「SURREAL」「M」「evolution」なんて神がかってた。二の腕がプルプル揺れたり鎖骨が埋もれたりしてる日はなかった。そりゃその頃と比べれば、お太りになられたのは確かにそうなんだろう。もしかしたら体重は変わってないかもしれない。でも体型は変わった。トレーニングをしてる。でも昔と同じバランスにならない。年をとるって、大体そういうことなのだ。矢作や小木のようなおじさんも、若い頃とだいぶ体型が変わったはずである。
男性の場合、年をとると太るかガチムチかに大きく分かれる。前者は大多数、後者はたとえば胸筋で話題の西川貴教あたりがそうだ。青年期の“痩せ”を維持したまま中年期を過ごすことは難しい。それが人間なんじゃないだろうか。