短期集中連載:愛人の掟02
【初回はコチラ→AKB小嶋陽菜の接待現場に遭遇。未知の世界・愛人の掟とは?】
「愛人」とは既婚者の男性と恋愛関係・肉体関係にあることを指し、不倫相手という意味がある。
「待つ女」を歌った演歌は多く、映画化もされた小説「愛人/ラマン」などを始め、文芸作品には、愛人及び愛人関係を扱ったものがたくさんある。
ちなみに私は幼少時代、母親と『水曜日の情事』(フジテレビ系)というドラマを毎週楽しみにリアルタイムで観ていたわ。敏腕編集者で愛妻家の主人公が、妻の親友と愛人関係に発展し、泥沼になっていくドラマなんだけど……。今思うと不倫というテーマのドラマを娘と並んで観るなんて……「今日は水曜日の情事だから早く宿題済ませておきなさ~い」って……、とんだ母親、とんだ教育よね。そうそう、水曜日っていうのは男が最も不倫をする可能性が高い曜日らしいわよ。
関係が泥沼化してしまい裁判沙汰、愛人の逆鱗に触れ勤めてる会社に一部始終をバラされ解雇処分、本妻にバレて多額の慰謝料を請求され離婚、本妻との家庭があるにも関わらず愛人との間にも子供が誕生し第二の家庭の生活も面倒を見なければいけなくなった……。そんな男たちの実体験を、大人になった私は間近で見てきた。「子供の話なんてしないで!」「奥さんと別れて!」そんなヒリステリックに叫ぶ愛人女性というイメージ像も私たちには摺り込まれている。愛人関係というのは、世間一般ではマイナスイメージでしかないだろう。
しかし、この愛人関係というものは女側に目的があり立場を踏まえる意識さえあれば、ただただ有意義に関係が保てる。
男は金銭面に余裕があり、遊びの一環としての意識があれば人生に波風立つことなく、ただただ楽しく続けることができる。女は男から愛人手当として金銭やブランド品を受け取っている。もちろん、「口止め料」もそこに含まれている。
私の周りにはそんな男たちの愛人、つまり「パパ」を持つ女性が多数存在する。
そんな彼女たちの生活ぶりを紹介するわ。
美しすぎる女・ヒカリの場合
元々の顔立ちが真木よう子レベルに美しいのに、美意識が高く目と鼻と輪郭に美容整形も施しているヒカリ。モデルのような手足の長くスラっとした体型は、非の打ちどころがない。
彼女には「パパ」が3人。どの彼も年収5,000万以上の裕福な男性たちだ。
月々の「お手当」とは別に、旅行に行くだけでお小遣いと言って80万くれる男。一緒にカジノに行くだけで軍資金として20万、買い物代を30万くれる男。家賃を40万円、生活費10万円として毎月会う度に封筒に包んでくれる男。
ヒカリはいつも、彼らからプレゼントしてもらったエルメスのアクセサリーを身に着けバーキンを持ち、季節ごとに高級ブランドの服を買い替える。タクシーを乗り回しホストクラブで豪遊し、週3でエステに通い、欲しいと思ったらその場でどんな高いものでも即決するが、貯金は23歳にして2,000万円を超えている。
元々彼女は新宿歌舞伎町のキャバ嬢であった。歌舞伎町といえば「5万でやらせてよ」くらいの安い客にナメられるキャバ嬢も多いのだが、ヒカリの場合はその美貌から、そんな安い客は手も口も出せない。ヒカルにハマり、毎週のように店で100万使う金持ち客もいた。
ヒカルは「100万お店で使ってもらっても、全部が私の給料になるわけじゃなくて、半分はお店に取られちゃうの。だから、店の外で会って100万ほしい」というように持ちかけ、そのまま自ら愛人になっていた。恋愛というものを持ち出さず、完全に割り切った遊びとしての愛人関係である。
相場よりとても高額な彼女だが、ヒカルを見れば読者全員が納得するわ。本当にどの角度から見てもパーフェクトに美しいんだもの。結果的に、キャバ嬢としての売上は下がったが、店でナンバーワンのキャバ嬢よりも収入は良かっただろう。
目標を聞くと、「このままの豪遊生活を続けて貯金5,000万貯めること。結婚願望なんてないよ、30歳超えたら銀座のクラブにでも行けばいいし。パパが私に飽きたり愛想を尽かしたりしていなくなることもある。でも私はひとりいなくなってもすぐにまた調達できる。容姿を保てば私には30歳でも40歳でもそれができると思う」と自信満々に彼女は言う。
「クリスマスは毎年みんな家族サービスだし去年までは店に出てたんだけど、たまにはときめきたいから今年はお金払ってイケメンのホストとでも過ごそうかな」と言って「もしもし? いくら払えばクリスマスに他の客の予定全部断る?」と電話をかけていた。
彼氏は要らない、結婚願望ゼロ、パパに囲われていつも綺麗な自分が大好き。でも、そのホストと電話しながら笑う彼女の背中は少し寂しく見えた。
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