7月28日、当時13歳だった娘(16)を、児童ポルノビデオに出演させたとして、父親(46)らが逮捕される事件が発生しました。容疑は児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で、他にもフリーカメラマンとDVDメーカー社長らが逮捕されています。
少女は8歳から13歳までの間、12本の映像作品に出演したといいますが、おそらく「U15アイドル(またはジュニアアイドル)イメージDVD」といわれるジャンルのものでしょう。その名の通り、「15歳以下の少女」が出演するDVDです。
少女の8歳当時――2009年といえば、2月にU15界隈で一大ムーブメントを築いていた芸能事務所P(所属アイドル全員の芸名に”F”がついていたことから“F軍団”と呼ばれた)の社長らが逮捕され、7月には同じくU15界隈でDVDが爆売れしていた映像制作会社Rの社長らも逮捕された年でした。それぞれ逮捕容疑は児童買春・児童ポルノ禁止法違反。なお、Pの社長はその前年に、所属タレント50人との“枕ハメ撮り”を告白してもいました。
逮捕により、U15業界の二大巨塔が相次いで業界から身を引いたことで、それまで無法地帯とかしていた界隈が、じゃっかん“マイルド”になり始めていたのが、2009年でした。ーーというのが、U15界隈の動向を常に追っていた私が持った、同年の印象です。
U15アイドルとして売っているのに電マ
私がこの界隈に興味を持ったのは、2002年頃のこと。自薦か、スカウトされた素人女性のコスプレ写真を販売していたサイト『Mっ娘ネット』を知ったことから始まります。そこには、決して美人ではない女性たちの、ビジネスホテルで撮られたであろうコスプレ写真がズラリと並んでいました。アングルすら気にしていない、ただフラッシュを焚いただけのスナップ写真が、妙な生々しさを醸し出していました。
なかでも飛び抜けて“ちょいブス”な子の写真に、高値がついている……。なぜ? その疑問はすぐに解けました。彼女は中学生で、その画像はコスプレ衣装から乳首が浮いていたり、陰毛がはみ出ているなど過激なものだったからです。
中には“ちょいブス”ではない子もいましたが、そうした女性もパンチラはもちろん、回を重ねるごとにその衣装やポージングは過激になってゆきました。『Mっ娘ネット』にAという名前で写真をUPしていた、比較的可愛らしいルックスの少女を再び見たのは、2006年頃。U15アイドルとしてデビューし、Fという芸名をつけられ、”F軍団”入りしていたのです。高校生の年齢だったAは、しょっぱなから飛ばしました。
溶けたバニラアイスを胸元に垂らしながら舐めるとか、M時開脚、Tバックは序の口。乳首と股間だけが隠れるほどの極小水着を着て、バランスボールに座り上下に弾んだり、縄を股間に食い込まされたり、電マを全身に当てられたり、あげく、水着の隙間から乳首を“うっかり”はみ出させた状態でオイルマッサージをされたり、特製アナルパール下着(!)を着せられもはや大陰唇を見せたり。その“はみ出た”瞬間は、好事家の間で”お宝”とされ、キャプチャーを撮られ出回りました。
こうした内容のDVDは「着エロ」と呼ばれていますが、U15アイドル(または年齢詐称した上で、中学生や高校生の記号をつけ)の冠がついた着エロが主流になったのは、この頃でした。
この無法地帯が、前述の通り業界の有名人たちの逮捕、さらに何度かの「“都条例”が強化されて一網打尽にされるらしい」といった噂を元にした各々の自主規制により、それまでのようなとんでもない演出がなくなってきたのが、2009年頃であり、翌年にはAもアイドル業を引退、風の噂で「出産した」という便りがありました。以降、音沙汰はありません。
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