8月30日にリリースとなった、歌手・工藤静香(47)のソロデビュー30周年を記念した“完全”オリジナルアルバムが不振だ。
2005年6月1日リリースの『月影』以来、12年ぶりとなる新作アルバム『凛』は、全編書き下ろしの意欲作。工藤本人が「応援してきてくれた人たちへの感謝の気持ちを示すためにも、全てゼロから作った曲で構成したかった」と意気込み、玉置浩二、松本孝弘、岸谷香ら著名アーティストが楽曲提供した。今月は「Shizuka Kudo 30th Anniversary Live 凛」と題した東名阪Zepp Tourも予定している。
リリースにあたり、宣伝のため音楽番組やラジオ番組などへも出演した工藤。しかし初動売上は2950枚で、オリコン発表の週間CDアルバムランキングでは21位という結果だった。なかなか厳しい。とはいえ同日発売のB’z『コンプリートシングルボックス』も推定売上枚数は5333枚(週間ランキング8位)と苦しんではいるのだが……。また、工藤の『凛』はiTunesでも販売しているが、今のところは残念ながらランキング圏外となっている。
そんな工藤だが、もちろん熱心なファンはいる。彼女が今年1月に開設したInstagramアカウントには、どんな投稿であっても最低7000~1万件は「いいね」がつくのである。大人気のお手製レシピはもちろんのこと、焦がした煮物の写真にも、コンビニで買った菓子にもだ。コメント欄も盛況で、本気のファンと思しき応援メッセージが並ぶ。しかしそんな工藤静香が気合を入れて作った12年ぶりの完全オリジナルアルバムが、1万枚売れない。まだこれから購入予定のファンも大勢いるということだろうか。それとも、完全無料で楽しめるインスタなどのコンテンツやコミュニケーションは大歓迎だが、有料となると渋ってしまうファンが多いのか。
また、工藤が自身の30周年記念を大々的にPRすることに対して、昨年のSMAP25周年記念を「工藤・木村拓哉夫妻に潰された」と認識する一部のSMAPファンは苦々しく思っていることだろう。ことあるごとに、工藤のインスタコメント欄にはアンチが突撃している。その都度、工藤はメルマガやインスタ内で「誤解に過ぎない」「私はすべてファンのためにやっていること」と自らのファンを尊重する考えを示し、ファンが感激・感謝を書き込むという流れがすっかり定着している。根強いファンが存在することは間違いないはずなのだが……。