以前コチラのレビューでもご紹介した、テレビ朝日系で昨年の9月に放送された『明石家さんま主催 ならでは体験!THEコンプレッくすっ杯』は、「おデブ・貧乏・変ボイス・コワモテ」という容姿や生い立ちなどにそれぞれコンプレックスを持っている芸能人たちが出演し、コンプレックスがゆえの独自の“ならでは体験エピソード”を披露していた。コンプレックスごとのチーム制バトル方式で、披露されたエピソードの中で「そのコンプレックス“ならでは!”」と審査員の支持を集めたチームが優勝できるシステムであった。
その時の放送で、他の出演者たちの度肝を抜くようなエピソードを惜しげもなく披露してくれたのがダンディーイケメンの風間トオルであった。彼はド貧乏生活を送っていた幼少期の壮絶な体験をあっけらかんとバンバン明かし、貧乏チームを見事優勝に導いたのである。風間さんには悪いが、そのド貧乏時代の仰天エピソードに私は大笑いしてしまった。そして普通ではなかなかありえないことをリアルに体験している風間さんに驚いたのである。他の出演者のコンプレックスエピソードもたくさん披露されていて、こんな面白い話ばっかり出て来る番組が昼間のゆるい時間帯に放送されていたのがもったいないと感じていたのだが、番組の評判が良かったのか先日、満を持してゴールデンタイムの放送枠へと昇格していた。
1月10日の19時から放送された『明石家さんまのコンプレッくすっ杯』は、3時間特番で前回の放送時より出演者やスタジオセットがパワーアップされていて、「おデブ・薄毛・貧乏・大女・大アゴ・田舎者」というコンプレックスを持った総勢24名の芸能人たちがトーナメント制でトークバトルすることになった。各チームのメンバーはコチラ。
【貧乏】チーム
風間トオル(前回の貧乏キングが今回も登板♪)・川越達也・アンミカ・小沢一敬 (スピードワゴン)
【薄毛】チーム
モト冬樹・やくみつる・山本浩之・坪倉由幸(我が家)
【田舎者】チーム
峰竜太・永井大・新山千春・大悟(千鳥)
【おデブ】チーム
渡辺徹・豊ノ島(おデブと言ってもお相撲さん!)・中島啓江・バービー(フォーリンラブ)
【大アゴ】チーム
阿藤快・白鳥久美子(たんぽぽ)・コカドケンタロウ(ロッチ)・門倉健
【デカ女】チーム
和田アキ子・大林素子・田丸麻紀・道端アンジェリカ
メンバーを見ただけで、もうすでに面白そうである。各コンプレックスを持った出演者たちがそれぞれの悩みを打ち明けていく中で、やはりキラリと異彩を放ったのは貧乏チームなのであった。しょっぱなから貧乏チームは「メンバー全員の共通点は、雑草を食べたことがある」ということを発表し、他のチームを軽く“けん制”するのだった。貧乏チームのメンバーはその辺に生えている雑草が食べられる種類かそうでないかを瞬時に判別できるらしい。生き伸びるために取得した彼らなりの特殊能力におののいた田舎チームの峰はあっさり「負けました……」と敗北宣言する始末であった。
貧乏あるある その1:リメイクTシャツ
早速各チームの個々のエピソード対決が始まった。貧乏チームの川越シェフは学生時代に人気スポーツメーカーのTシャツが欲しくても買えなかったので、そのロゴを自分で描いていたそうだ。アディダスは割と描き易かったが、プーマのロゴであるピューマが飛び跳ねている躍動感を出すのが1番難しかったのだとか。川越シェフの料理人としての手先の器用さや創造力はこんなところでも磨かれていたのだろうか?
そのTシャツリメイクエピソードに、キング風間も乗っかった。貧乏だったため普段着どころか学校指定の体操着も買えなかったそうだ。なので、体育の授業は自分の着ていたTシャツを裏返しにして表柄がわからないようにし、グリーンやエンジなどの自分の学年指定色をマジックで襟ぐりに塗って細工していたのだとか。涙ぐましい手作り体操着である。体育の時間が終わればまた元に裏返して普段着にするのだ。運動して汗をかいたTシャツであろうとも構わずにリバーシブル仕様を貫き通したのである。
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