2009年に発覚したいわゆる首都圏連続不審死事件で、男性たちを自殺に見せかけて次々に殺害したとして殺人などの罪に問われている木嶋佳苗被告(39)が有料メルマガをスタートさせた。一審のさいたま地裁では死刑が言い渡され東京高裁に控訴したが棄却。現在、最高裁に上告中である。
そんな木嶋被告が今年に入り開設したブログは、大きな話題となった。「木嶋佳苗の拘置所日記」と題されたそのブログは支援者の手を借り、木嶋からの手紙をブログに書き起こしたものだと思われる。拘置所内での生活や面会人とのやり取りを若干のユーモアを交えながら詳細に綴っていたが、4月2日に「ブログを商業ベースで個人契約にて行うと申し出があり、今後当ブログは有料メルマガに移行致します」と支援者より発表され、以降、このブログの更新は終了していた。コメント欄には毎回、刑事被告人という身でありながらブログを更新していることや、判決が確定していないとはいえ、複数の男性を殺害した罪に問われている状況であることについての辛辣な意見が多く見られた。
ブログで木嶋被告は「女性被告人として前例がないことをしたくてブログというメディアを選んだ」と開設へ至った自身の考えを明かしていたが、有料サービスへの移行は、コメント欄炎上や各メディアでの取り上げられ方などを見て、自身に対する世間の注目度の高さを認識したからかもしれない。
新たに開かれた「木嶋佳苗チャンネル」のトップには「『平成21年(わ)第1809号等(詐欺、詐欺未遂、窃盗、殺人)』の被告人である木嶋佳苗が拘置所生活のなかで綴った自伝的小説『礼賛』をお届けするチャンネルです。 このチャンネルではブロマガ形式で小説本編を公開していく予定です」とあり、紹介文には「木嶋佳苗が拘置所で綴る自伝的小説です。北国で生まれ育った幼少期から、単身上京して『普通ではない世界』へと足を踏み入れていく少女の成長と心の内面を赤裸々に描きます」とある。“このチャンネルでは”と記載しているところが「もっと別のチャンネルも設けるんかい!」と思わせ意味深だ。
さて、その「礼賛」、6月13日深夜の時点で第2回までの3つの記事がアップされている。第0回では警察庁や裁判所へ移送中の主人公が、車の様子やそれを追うマスコミの車やヘリについて思い出すところから始まっており、主人公の名は『木山花菜』。木嶋被告はこの自伝小説において自らを木山として描いていく。
無料でも一部読めるが、課金して各ページをチェックしてみると……長っ!!! スクロールしてもしても終わらないのである。しかも序盤のやり取りから面倒くさい。「母が、父と親友の針ヶ谷さんのために用意したコーヒーカップは、ファッションシェイプと呼ばれるシリーズのネイチャースタディだった。クールなモノトーンで、流れるように細くなっていく曲線のラインは、一九五五年(昭和三十年)に発売されたものとは思えないくらいモダンだった」って細かっ!
1 2