――筋金入りの追っかけ女ですね! 3歳ということは当時は親御さんと一緒に追っかけていたと思いますから、秋本さんの追っかけ魂は親譲りなんでしょうか……。さて、今回は追っかけ歴36年の秋本さんが、中でも特に印象に残っているスターや犯罪者を教えていただきたいんですけど、1位はどなたですか?
秋「やっぱりマイケル・ジャクソンです! この写真は1枚40万円のチケットを購入するとマイケルと個室で写真が撮れるという『プレミアVIPパーティーin新木場スタジオコースト』のときの2ショです。連れの男の分と2人分、計80万円の参加費がかかって痛かったですが、マイケルに“Please hug me!”と頼んだら、スタッフの女性が『ちょっと!やめて下さい!』と制するまでぎゅうっと抱き締めて離さないでいてくれたんです……。彼は少年が好きなのではなく、人間が好きだったんだ! と感じました」
――2位はトム・クルーズですか? トムの追っかけの話はよく伺っていますが、本当にお好きですよね。
秋「はい、トム・クルーズとは『ミッションインポッシブル3』での来日以来、8年間毎年欠かさず2ショを撮っています。でも今回の六本木ヒルズアリーナ(※1)での“待ち”程キツイものはありませんでした。ワーナーという映画会社はそれまでのパラマウントとは違い、非常に厳しい会社です。4日4晩寝袋はおろか、セーターや薄手のダウンも禁止、24時間仮眠禁止、守らないファンはデジカメでワーナーのスタッフに証拠写真を撮られ、どういう不低落だったのかノートに詳細にメモられてしまいます。それもその“不低落ファン”本人の目の前で正々堂々と! 心理的にも肉体的にもキツかったです。
トム・クルーズが終わると2時間程だけ寝てW杯日本代表のお迎えに行きました。そして休み明けの勤務中、痙攣を起こして意識を失い、自販機に頭を強打して泡を吹いて倒れてしまったんです。東京医科歯科大の救急に搬送されたのですが、正真正銘、人生初の失神でビックリしています。まさに今年のトムとの2ショは命懸けの一枚です! 眺めるたびに『追っかけは命懸けなのだ! 遊びじゃないんだ!』ということを生々しく反省させられます」
(※1)主演最新作『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のジャパンプレミアが6月26日に東京・六本木ヒルズアリーナで行われ、この日は約1500人のファンが集まった。
――つくづく2ショットゲッティングって命がけですよね……。3位、4位は?
秋「3位は大麻・覚せい剤・ひき逃げなどで何度も逮捕されている清水健太郎です。『雀鬼(じゃんき)』というVシネが健太郎さんの代表作だそうです。ジャンキーとかけた、たちの悪い冗談です。4位はマーシー(田代まさし)。マーシーは覚醒剤を入れていた容器がマリア様のレリーフの缶だったことから、シャブ彼女と2人で覚醒剤のことを“マリア様、マリア様”というスラングで呼んでいたそうです。彼は最後まで覚醒剤に救いを求めていたんですねえ」