カラダ・美容

夏でもソックス重ね履き…謎の健康法を信奉する【ヒエトリサマ】の怪!

【この記事のキーワード】

 そうそう、冷えとり健康法を続けると「めんげん」と呼ばれる好転反応が出てくることのご紹介も、忘れてはなりません。「毒出し効果」とも呼ばれ、ヒエトリサマたちのブログには、かゆそうな湿疹や膿んだ傷口の写真がズラリ。頭痛や発熱下痢湿疹、ついでに足の臭さも重ねた靴下に穴が開くのも「毒が出ている」サインだそう。

 手引書には「すぐに楽になりたいと思うのはよくない」「痛いのを楽しんでいればよいのです」とアドバイスがありました。たしかにヒエトリサマたちは、めんげんなる現象を嬉しそうに綴っています。

 このほか、市販されている乳児用冷えとり靴下なるものも発見。でも赤ちゃんって、たしか手足から放熱して、体温を調整しているんじゃなかったでしたっけ。ヒエトリベビーたちには1日も早く言葉を覚えてもらい、「この冷えとり靴下、マジ不快だわー」と主張できる日が来ることを祈るばかりです。

 寒い季節に足を温める気持ちよさは、理解できます。はじめてムートンブーツを履いた時の、あの衝撃よ。「まるで足湯をしているみたいに、ポカポカだよ!」と、マルチ勧誘員のように、周囲の女子にムートンブーツを推しまくったものです。しかし靴下ににじむ血やかゆみを我慢し、グルメやアルコールから遠ざかり、重ね履きに勤しむ生活は、正直無~理~。気持ちいい部分だけ、味わいたい。こんなことを言っているとヒエトリサマたちから「からだが、かわいそう」と憐みのまなざしを向けられる光景が目に浮かんできますけど。

 それなりに不調は抱えているものの、1ミリも食指が動かなかった冷えとり健康法。実はあのナチュラル&ほっこりな冷えとりファッションも、テイストだけなら大好物なのですが、それだけではなかなか踏み込めません。毎日コツコツ体と向き合う「ていねいな暮らし的価値観」に共鳴するのか、山伏の荒行のように苦行を越えてこそ得られる真理を目指しているのか、それともある日、神が降りてくるのか。冷えとり界への入り口はどこにあるのか、ウォッチングはまだまだやめられません。

参考文献:『これが本当の「冷えとり」の手引書』(進藤義晴・進藤幸恵著/PHP研究所) 『病気にならない冷えとり健康法』(進藤義晴著/PHP文庫) 『冷えとりガールのスタイルブック』(ナチュリラ別冊/主婦と生活社)

(山田ノジル)

1 2 3

山田ノジル

自然派、エコ、オーガニック、ホリスティック、○○セラピー、お話会。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のないトンデモ健康法をウォッチング中。当サイトmessyの連載「スピリチュアル百鬼夜行」を元にした書籍を、来春発行予定。

twitter:@YamadaNojiru

Facebook

マーマーマガジン 第21号