役者にとって一番大切なこと
軽妙な「苦手なものトーク」が一通り終わったところで、一転、真面目顏になった唐沢先輩が俳優にとって一番大切なことについて熱く語り始めた。
「諦めないことじゃない?」
「視聴率40%のドラマや社会現象になるようなドラマに出たいと思っても、まず無理じゃない? いろんなものが合わさってそうなるわけなんだから。偶然や宝クジみたいなもんなんだから9割以上は外れてる」
「視聴率40%が成功ならば、残りの9割は失敗していることになる。だから、それに耐えられるだけの精神力がないと無理だろうね」
前半のおふざけモードがまるで嘘だったかのように、真剣な口調で話す唐沢先輩。そして、すっかり聞き入る後輩たち。
「視聴率が一桁で世の中に悪口言われたとして、そんなことよりももっと大事な“役をやり切るっていう使命”があるわけで。それでも見てるお客さんがいるわけだから、お客さんのことを考えなきゃダメ。自分がどうこうっていうのはまた二の次だから。少なくともそれを見ているお客さんはいるんだよっていうこと」
なるほど~、感動した! 唐沢先輩はなんだかんだ言っても、役者というお仕事に対してとっても真摯に取り組んでいる、真面目なお方だった。冒頭から始まった小ボケ三昧に手を焼いていたTOKIOの面々であったが、唐沢先輩の熱い思いに胸を打たれた様子で、松岡くんが「勉強になります」と、しみじみ噛み締めていた。
今回の映画番宣を通してSMAP、TOKIO、嵐という大人気ジャニーズグループの冠番組を渡り歩いた唐沢先輩。どの現場でもたくさんの笑いを取って番組を盛り上げながら、時には先輩俳優としての熱い思いを語って、次の世代を担う後輩たちを鼓舞していたのかもしれない。
ちょっと小ボケが多くて扱いに困ることもあるけれど、唐沢先輩はジャンル問わず後輩思いの頼れる兄貴のようである。またいつか新たな作品の番宣のために各番組を訪れた時には、唐沢先輩はやっぱり小ボケをかましまくるだろうけど、後輩たちからの温かいツッコミが溢れることを願いたい。
■テレ川ビノ子 / テレビが大好き過ぎて、頼まれてもいないのに勝手にテレビを全般的に応援しています。おもしろテレビ万歳!