カルチャー

やんちゃなジジイと年増妻と愛人・姫ーナ…新雑誌「MADURO」の提唱する幼稚な男像

【この記事のキーワード】
「MADURO(マデュロ)2014年 11月号」

「MADURO(マデュロ)2014年 11月号」

 先日発売となった高齢男性向けファッション雑誌「MADURO(マデュロ)」(セブン&アイ出版)が、いろんな意味で話題だ。かつて“ちょい不良(ワル)オヤジ”の概念を提唱して社会現象を起こした元「LEON」編集長の岸田一郎氏(62)が、50~60代の富裕層向けに創刊した「MADURO」。春にリリースした創刊準備号は500円だったが、創刊号の2014/11月号は980円。当時の“ちょい不良(ワル)オヤジ”が還暦をこえてジジイ世代になった今、“まだまだやんちゃなジジイたち”へ向けて企画を生み出しているという。

 この創刊号PRのために、9月6日に埼玉で開催された「東京ガールズコレクション」のステージに岸田氏と俳優・岩城滉一(63)が登場し、若い女性モデルと腕を組んでランウェイを歩いた。この時の舞台裏を、「MADURO」編集部がブログに綴ったことで、ネット上で賛否両論が巻き起こっている。

 同ブログでは、TGCを【日本最大級のガールズイベント、つまり姫ーナの祭典】と表現。【姫ーナ】とは、岸田氏の造語で、他にも【やんジー】【魔ダム】などがあるので、その定義を先に紹介しておきたい。

■やんジー
バブル世代で、全力でオシャレも遊びもこなしてきた50~60歳代の男性。年相応の“渋さ”を醸し出す上品で貫録あるやんちゃジジイ。金持ち

■姫ーナ
草食すぎる同世代男性に満足できず、積極的に人生を楽しもうとしている女豹系の若い女性。やんジーのガールフレンド・ポジション(=愛人)。人生経験豊富なやんジーは、彼女たちにとって「良い獲物」らしい

■魔ダム
やんジーの奥さん。昔はキレイだったが、時の流れによって美貌は衰え(それでもアンチエイジングには金をかけていそう)、したたかで図々しい女になってしまった、とのこと

 妻を【魔ダム】と呼んだり、不倫全肯定の姿勢だったり、「このジジイども、ろくでもねえな」という感想が上がるのは至極当然。おまけに、TGCは肉食系女子が集うイベントでもなくどちらかといえば「ミーハーかつ流行に鈍感な女子」を炙り出すダサイベントになりつつあるので、別に【姫ーナの祭典】でもなんでもない。「とりあえず若い女性にチヤホヤされたい」高齢男性の欲望を丸出しにしているのかもしれないが、モデル女性と高齢男性が並んで闊歩する姿は失礼ながら介護風景を連想させる。特に、「まだまだイケてる」と勘違いして頑張る高齢男性のやんちゃな行動は、大半の他者にとって迷惑極まりない行為であることも多く、それを助長するのはいかがなものか――また、女性が主役のTGCの舞台に上がり「女の子にキャーキャー言われたい♡」とのたまうジジイは見苦しい――という論調が、賛否の「否」では主流だった。

 創刊準備号では「妻以外の女性に遺産を残すとしたら」という妻にとっては許せん企画があったり、葬儀出席の際にも高価な袱紗や数珠を身に付けて“カッコイイ俺”を意識するよう促したり、新聞広告で「(飛行機搭乗時の振る舞いについて)こんなに堂々と見知らぬ姫ーナに12cmまで接近することって他にないです」とCAへのセクハラを推奨したり、かなりやりたい放題だった「MADURO」。【姫ーナ】を肉食系の美女と定義しているわりには、若い女は誰でも姫ーナと呼んじゃう節操の無さがジジイらしい。24日に発売されたばかりの創刊号も議論を呼ぶ内容になっているのかどうか、確認したく手に取ってみたが――それは拍子抜けするほど、「フツーの雑誌」だった。

1 2

[PR]
[PR]

messy新着記事一覧へ

egg (エッグ) 2014年 07月号