ほかの調査にも目を向けてみよう。一昨年、「gooランキング」で発表された「人付き合い面倒だけどやっぱり結婚したい!と思う時ランキング(男性編)」では、男が結婚を考える瞬間として、
1位「つらいことがあったのに聞いてくれる人がいないと思ったとき」
2位「うれしいことがあったのに報告できる人がいないと思ったとき」
3位「病気になってこのまま独りかと孤独になったとき」
以上3つが挙げられている。やはり「寂しいとき」という理由が大きいようだ。また、現役婚活アドバイザーの植草美幸さんは「All About」の恋愛情報記事において、男性が結婚したくなる「3度のタイミング」を解説しているが、それによれば
その1「心身が弱っているとき」
その2「仕事に自信が持てたとき」
その3「周りが結婚を決めたとき」
この瞬間が「キメ時」だそうである。
男性向けの「婚活指南本」には何が書かれているのか
しかし、いざ「結婚したい!」と思い立っても、相手が必要だ。交際中の彼女とトントン拍子に結婚話が進めば良いが、彼女がいない場合は恋人探しから始めなければならない。ただこれは自然な流れでの恋愛結婚を望むなら……の話であって、結婚相談所やお見合いシステム、お見合いパーティーなどを利用して、はじめから結婚を意識した相手と巡り合えればその方が早いだろう。関西で結婚相談所を主宰するプロ仲人・山田由美子さんは、30~40代の婚活男性へ向けて綴った著書『結婚できない理由は、統計で答えがでている』(遊タイム出版/2013年)で、「年齢が高めの男性にはお見合いがおすすめ」と推奨している。
同書では、結婚相談所の登録会員数比率が男:女=4:6であり、男の売り手市場であると男性読者の背中を押す一方で、「年齢は若い方が圧倒的に有利」「40代・預金なしの男は不利」「婚活は結婚が決まるまでずっと続く。いつ成就するかは不透明」と厳しい現状も伝えている。そのほか、お見合いの手順や、当日~プロポーズ~挙式までの流れ、相性のよさそうな女性の見分け方、成婚者の体験談などがわかりやすく書かれており、「お見合いマニュアル」としては使える。
どうすれば不特定多数の女性に好かれる(=モテ)か、という点ではなく、「相性の良い女性1名」と出会うためのシステムとしてお見合いを活用することを説く同書。「いい相手かもしれない」と思ったら、誤解を生んだり嫌われたりしないためにどう行動するのが最適かの指導は、著者が「モグラくん」と呼ぶ“女性慣れしていない男性”にとっては必須だろう。お見合いは男女双方が「結婚相手に出会いたい」という共通目的を持って参加するわけだから、合コン等よりも成婚率が高い(&交際期間が短い)。だが理想のお姫様・王子様への胸の高鳴り(=ときめき)を求めその点だけは妥協できない、というタイプには不向きかもしれない。