そういう設定の人、と見てしまえばそれまでなのだが、ネット上では「生意気!」「セレブじゃなくて成金」等、大沢への反感を露わにするコメントが乱立。そうなるとスポーツ紙やネットニュースでも彼女の名前を取り上げるメディアがちらほら出始め、顔と名前が広まることでまたバラエティ出演の機会につながる。炎上による売名は見事に成功していると言えるだろう。
確かに彼女の発言は、どう見ても「感じが悪い」。言葉選びもキツイ。富豪の妻という座を手に入れたからこその金満生活を自慢げに披露すれば、「自分の努力で巨万の富を築いたワケじゃないくせに、何を偉そうに!」との反発が出ることくらい、誰でもわかる。また、彼女の配偶者が企業経営者という話が事実ならば(そもそも、その話からして“設定”の可能性すらある)、あまり反感を買いすぎることは夫の社会的地位を脅かしたり、それでなくとも夫側親族から「恥ずかしい」と非難されたりしそうなものだ。そう考えてみると、彼女の炎上キャラはあまりに危うい。また、裕福な生活に満足していれば、あえて拘束時間の長いテレビバラエティ収録やモデルとしての撮影に臨む必要はなく、それよりは社交界のパーティーに参加したりチャリティ活動に勤しんだりしそうなものだが。彼女がなぜ芸能界入りしたのか甚だ疑問ではある。ブログでも美容系商材の広告記事をせっせとUPしており、小銭稼ぎはお好きなようだ。
あえてヒール役を担うキャラ設定にして売り出すのは、昨今では新人タレントマネジメントの常套手段だが、炎上系の賞味期限は基本的に短い。彼女は次の一手をどう打つのだろうか。
(清水美早紀)
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