特徴的なのは、先述の「皮膚」と、「くちびる」だろう。頬骨が極端に張り、顔の凹凸が不自然になっていることと、 上下のくちびるが厚みを持ちすぎていることが違和感の由来だ。また、『トリックハンター』のスタジオ収録映像を見て「鼻の角度が変わった」という指摘も視聴者の間で相次いでいる。「キレイだとは思うけど、どの顔がホンモノなのかわからない」「鼻どうしちゃったの…頬もヤバイし、横顔酷すぎ」という戸惑いや、「アメリカン整形だな」と整形リピートにより元の容貌を失ってしまったセレブ、ジョセリン・ウィルデンシュタイン化を予言する声まである。
アンチエイジングは結構なことだし、女性のみならず男性だって老いは怖い。未経験な未来のことなんてすべて怖くて当たり前なのだ。だから医療技術は日進月歩で発達するし、美容分野の事業も活況を呈している。しかし、実際の肉体年齢・見た目の美容年齢・そして精神年齢のバランス次第で、人間は若く見えるし若くいられるものではないだろうか。いくつになってもシワのないピンピン張った皮膚を保ち続けることが奇妙に映るのは、バランス感覚を欠いているからなのかもしれない。
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