〈紙ナプキンが女性の体を蝕んでいる!〉――そう謳って販売されることの多い〈布ナプキン〉は、以前こちらの連載でご紹介したとおりのアイテム。これは、いったいどんな人たちが「使ってみたい!」「愛用してます」となるのでしょうか。
そんな好奇心(というか疑問?)を抱いていたおり、ネット上で目にとまったのは〈布ナプキンワークショップ〉なる催しです。皆で講師の話を聞きながら、ほっこり系施設の一室で、布ナプキンをチクチク手縫いするのだそうです。ノルマや責任が伴わなければ、女が集まって手仕事しながらおしゃべりするのは、単純に楽しいですよね。もしかしてそんな空間から(溶け込めるかどうかはさておき)、〈布ナプ推し〉の気持ちが分かるヒントが見つかるのかも!? そんなヤジ馬的な動機から、ポチッと参加申し込みフォームへ……。
年明け某日、〈布ナプキンワークショップ〉が開催される施設に入ると、そこに集まっていたのは20~30代くらいの女性たち十数名でした。服装は、麻やコットンが好きそうな、いかにも! なナチュラルテイストの人もいれば、コンサバ風やモード系までとさまざまです。共通点は柔和な雰囲気で、育ちのよさもにじみ出る感じ。
定番の謎論理を滔々と
定刻になると、ワークショップ主催者のトークが始まりました。はい、定番の〈紙ナプキンは体に悪いよ説〉が、早速ご登場です。早くも脳が、拒否反応! 「科学的な立証は難しいのですが」と前置きがありつつも(いやそこ、超大事なんですけど)、「燃やすとダイオキシンが出るような石油製品のものを、子宮直結の場所に当てていて不調が起こらない方が不思議」「子宮が悪い物を吸い込み、冷えや婦人病などの原因になる」etc. 紙ナプキンを貶めながら布ナプキンを推奨するのは、もはや定石なんですね。ひとつひとつの謎理論は、以前の記事でご紹介した布ナプ専門店の店員さんと同じほぼ内容だったので、ここでは割愛させていただきましょう。
お次は参加者たちから聞いた「布ナプに興味を持った、または利用している理由」です。
参加者1「市販の布ナプキンが結構高価なので、自分で作れたらと思って参加」
参加者2「婦人科系の病気を患ったのをきっかけに、〈体にやさしいもの〉を使いたくなった」
参加者3「昔からアトピー持ちでステロイド治療をしても治らないので、体質改善をしようと冷えとりをしている。数年は夜も寝れないくらいひどくなったけど(冷えとりの好転反応といわれる、めんげん※でしょうか……!)、徐々によくなってきたのでもっと効果を出したくて布ナプに興味を持った」
参加者4「冷えとり仲間から勧められたから」
※「夏でもソックス重ね履き…謎の健康法を信奉する【ヒエトリサマ】の怪!」参照
それぞれが〈My布ナプキンストーリー〉を語り始めます。初対面にも関わらず和気あいあいと場が盛り上がっているのは、きっと〈自然なケアを好む〉〈健康に意識が高い〉女子特有の共通言語で、通じ合うものがあるのでしょう。マニアックなものほど、同志に出会えると、喜びもひとしおですよね。私の場合は昔、切り株映画(分からない方はグーグル先生に聞いてみてください)で同じような経験をしたので、そこは少しだけ分かるような気がします。