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平子理沙の「フィギア化を欲望する人体」としての素晴らしさ

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柴田英里

(C)柴田英里

 最近messyでは、「整形」「劣化」という、女性の顔と加齢にまつわる記事がたくさんありますね。様々な意見がかわされるコメント欄が特に興味深く、かつ、いわゆる「整形美女系」の顔が個人的にとても好きなので、そうした記事はついついチェックしてしまいます。

 中でも、多く取り上げられているのは平子理沙だと思うのですが、彼女のとても年相応には見えない若々しいスタイルや、シワ一つなくパツンパツンに張りがある顔を評する時に、彼女が「美少女フィギアコレクター」であることにはまったく触れられていないことが不満です。

 ブログやスタイルブック『Little Secret 2』(講談社)やテレビ番組などでたびたび紹介されていますが、平子理沙は美少女フィギアのコレクターです。彼女のフィギアの好みは、すーぱーそに子や『電波女と青春男』の藤和エリオといった、一般的には男性向け作品のヒロイン中心で、巨乳からスレンダーまで体形は様々です。

 私が平子理沙の写真をみて第一に思うのは、「すごくフィギアっぽい」ということです。涙袋があまり強調されていない大きな瞳とほうれい線やたるみがなくパツンパツンに張った肌は、どこか平面的ですし、モデルとしては痩せすぎではなく適度に筋肉も付いた体幹や四肢は肉感的でありながら重力を感じさせません。平面的な顔と立体的・肉感的な身体は、美少女フィギアの持つ大きな特徴です。

 美少女フィギアの身体が、リカちゃん人形やバービー人形などの、服を着せ替えることを前提に作られた人形の身体よりも肉感的かつ立体的であることに関しては、「美少女フィギアのメイン購入者層である男性の抱く欲望を形にしたものであるから」という単純かついささか断定的な見解とは別に、「美少女フィギアは露出した肌まで衣服である」という見解もできるように思います。

 そして、「露出した肌まで衣服である」という意識は、ファッションモデルの身体とも共通するように思います。とりわけ、動画ではなく写真のモデルの場合は、ポージングや露出した肌とのバランスによって、身体が「エロい身体」か「おしゃれな衣服」かに分かれる(もちろんその両方だったり、そのどちらでもないこともありますが)ことが多くあるように思います。

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柴田英里

現代美術作家、文筆家。彫刻史において蔑ろにされてきた装飾性と、彫刻身体の攪乱と拡張をメインテーマに活動しています。Book Newsサイトにて『ケンタッキー・フランケンシュタイン博士の戦闘美少女研究室』を不定期で連載中。好きな肉は牛と馬、好きなエナジードリンクはオロナミンCとレッドブルです。現在、様々なマイノリティーの為のアートイベント「マイノリティー・アートポリティクス・アカデミー(MAPA)」の映像・記録誌をつくるためにCAMPFIREにてクラウドファンディングを実施中。

@erishibata

「マイノリティー・アートポリティクス・アカデミー(MAPA)」

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