女友達とのセックストークでたまに耳にする“ヤリ逃げ”という言葉。ヤリ逃げとは、セックスした途端にその相手との連絡が取れなくなり、関係が消滅することを指すと思いますが、私はこの言葉に違和感を覚えています。
私はこのコラムでも散々書き散らしているように、出会ったばかりの男性ともラフにセックスするタチで、中には一夜限りの相手もいましたが「ヤリ逃げされた」と感じたことはありません。相手の男性の中には「あの女は簡単にヤレたぜ!」と“してやった感”に浸った人もいるかもしれませんが、私自身は自分がヤリたくてヤッたことなのでその辺はどう思われてもいいです。強姦でも記憶をなくしているわけでもなく、相手とセックスすると私が決めた時点で自己責任。逃げたも逃げられたもなく、ただその時ヤッただけ。
しかし、世の中の男女にはヤリ逃げが存在すると認識している人も多いようです。そうした人々の中には、このヤリ逃げを防ぐ意味もあるのか、自分が好意のある相手と交際前にいい雰囲気になった時に「私(もしくは俺)は付き合っていない相手とはセックスしない」と断言する人もいます。すると、相手が「じゃあ付き合おうよ」と突然告白してくるパターンがあるというのです。
「付き合っていない相手とはセックスしない」というポリシーを持つ人でも、目の前にいる好きな相手に告白されれば話は別。「じゃあ付き合おう」「うん、じゃあエッチしよう♪」という流れになり、めでたく初セックス、交際スタート、ハッピーライフ♪ となればいいのですが、そうとはいかずにその日を境に連絡の頻度が下がり、ついには相手からの連絡が途絶える。最終的に「ヤリ逃げされた!」と憤慨し、深く傷つく……。「付き合う前提でセックスOKしたのに!」という怒りの声がこだまします。
でも、こうしたケースでも、やっぱり私はヤリ逃げに該当するとは思いません。この場合は「相手に騙された」「自分の見る目がなかった」「すぐにフラれた」という表現が妥当なんじゃないかと思います。相手の言葉を信じ、セックスすることを決断したのは自分自身ですから、それを「ヤリ逃げされた」という言葉だけで済ませていては、おそらくまたヤリ逃げされると思います。好きな人を信じた結果、裏切られたことは非常に悲しいことですが、セックスしたことを相手だけのせいにしてはいけないのではないでしょうか。
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