連載

タクシー内でのレイプ未遂体験! その恐怖と「通報できなかった」心理

【この記事のキーワード】
Photo by Zach Cowan from Flickr

Photo by Zach Cowan from Flickr

 会社帰りにスマホでニュースサイトを見ていると、「客に“性的暴行”タクシー運転手逮捕・送検」という記事が目に入ってきました。クリックしたのは、この時点でいやな記憶が刺激されていたからにほかなりません。記事によると、50代の運転手がタクシーを路上に停め、車内で女性に性的暴行を加えようとして、〈準強姦未遂容疑〉で逮捕されたとのこと。付近で同様の事件が連続して起こっているのも、この男の関与が疑われているようです。そもそもこの男は、泥酔した女性を狙うために、深夜11時〜朝7時の勤務時間を選んでいたというから、卑劣すぎます。

 それにしても「性的暴行を加え“よう”とした」というのは、どういうこと……? と法律に暗い私は首をひねってしまいました。準強姦罪は昨年の明大生集団昏倒事件でも話題になりましたが、心神喪失または抗拒不能となった女性、たとえばお酒やアヤしいおクスリで酩酊してしまって抵抗できない状態の女性を姦淫したときの罪ですが、これも〈未遂〉らしいので、このような表現になったのでしょうか?

 ほかのニュースサイトを見てみると、被害者の19歳女性が抵抗したため、強姦が成立しなかったということです。だけど、その後がまたヒドい。犯行後にタクシーの後部座席に女性を乗せたまま、約1時間にわたり走りまわったうえ、最後には女性をタクシーから引きずり降ろし、路上に放置していったというのです。ずっと恐怖にさらされていた女性の心中を思うと、ことばを失います。女性がナンバーを覚えていたため、逮捕につながりましたが、男は「むらむらして、胸や尻などを触った。強姦するつもりはなかった」といい、〈容疑を一部否認〉していると伝えられています。

白タクに乗ってみたら…

 ここでいう容疑は〈強姦〉なので、俺は姦淫=挿入していないからその罪には問われない! 挿入するつもりもなかった!! というのが男の主張であることは、不勉強な私にもわかります。ってことは、強制わいせつになるの? 挿入のあるなしで法律上の線引きがあるのは理解できますが、性的暴行となると「加え“よう”とした」ではなく、「加えた」という表現でいいのでは? と思ってしまうのです。法律の基準はさておき、女性は無理やりな性的接触という、心身への暴力をはっきりと受けています

 タクシーの車内は密室のようなもので、そこで自分に危害を加えようとしている男性とふたりきりでいることがいかにおそろしいか……。私にも苦い体験があります。社会人になってまだ日が浅かったころのことです。当時は東京近県の自宅から都内の勤め先に通っていたのですが、会社帰りに飲みすぎて終電を逃してしまいました。深夜バスも終了している時間。どうしても夜のうちに自宅に帰っておきたいけど、タクシー代は高すぎる……と頭を抱えながらウロウロしていたところに、乗り合いを募集している白タクを見かけました。

 「あれで帰ってみようか」と思ったのは軽卒ではありましたが、私は当時、白タクとそれを利用する人たちをよく目にしていました。当時の最寄り駅は、ある私鉄の終電が停まる駅にあり、そこの前には毎晩、白タクが列をなしていたのです。終電の駅までたどり着き、そこから県内のさらに奥へ帰る人たちが、かなりの率でそれらを利用していました。運賃が安いのもありますが、正規のタクシー乗り場にはさらに長い行列ができるので、こっちのほうが早いという判断もあったのでしょう。

1 2

桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

@_momoco_

Facebook

[PR]
[PR]

messy新着記事一覧へ

性犯罪報道 (中公文庫)