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貴婦人クラブ誕生…昼下がりのスポーツクラブに潜むトラップ

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Photo by UNE Photos from Flickr

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 その昔、会社員だった筆者は出社前に五反田のスポーツクラブに通っていた。早朝は、仕事明けのホストのような風情の男性がジャグジーに大仏のごとく薄目で鎮座していたり、白水着の茶髪老女が化粧を落とさず真っ赤な口紅をつけたままクロールをしていて、息継ぎのときに見せる必死の形相にあの世を想像したりしていた。更衣室にはいつも顔を合わせる者同士が髪を乾かしながらおしゃべりをしたりしている。スポーツクラブにはスポーツクラブだけでしか見れない人間模様があった。今回は、そんなスポーツクラブでのトピを紹介したい。

心地よいスポーツジムにしたい。理解されなくて辛いです。

 トピ主名は「サブリーダー」さん。一体なんのサブリーダーを務めているのか、トピを読むとわかる。このトピは最近見た中でダントツのヤバさである。

 トピ主は今年60歳になる女性。子供たちも独立し、自分の時間が出来たため3年ぐらい前からスポーツクラブに毎日通い始めた。そこで出会った人たちとの交流が楽しいという。だが、そんな楽しいスポーツクラブに対してある悩みがある。

「マナーを守れない、気遣いの出来ない人の多い事、多い事。ジムのスタッフにその都度、注意をするように伝えてはいるのですが、あまり熱心に改善をしようとはしてくれないのです」

 トピ文ではどのようにマナー知らずであるのか明らかにされていないのだが、とにかくトピ主は(主語が「我々は」に変化したので、このクラブで出会った仲間たちだと思われる)状況を改善すべく「このジムの規律や風紀を自主的に守ろうとチームを立ち上げました」のだという。その名も「『◯◯貴婦人クラブ』(◯◯はこの辺りの地域名です。略して◯KCです。)」。すごいっ! 不気味すぎる!

 しかもただ貴婦人クラブを立ち上げただけではない。「他のジム会員の方にも、一目で解るように、我々は◯KCのロゴの入ったピンクのTシャツ」を着たうえ、「スタジオレッスンなどでは、事前に誰がどの場所になるのかを、決めるようにしています。レッスンの10分前には、我々がスタジオの入り口で待機して、主に年な輩の方には前の方になるように、また、お風呂の洗い場も、入って奥側のサウナ側に近い方は年輩の方ゾーン、手前の方は若い方ゾーンとして、世話を焼かせて頂いております」と、迷惑きわまりないことをやってのけているのである。貴婦人クラブという名の自警団がここに誕生した。

 当然ながらスポーツクラブのスタッフからは「何かあればジム側で対応しますから、そこまでしてもらわなくても結構ですよ」と、“困惑した感じ”で言われ迷惑がられている様子。困惑されていることを知っているのに、貴婦人クラブは止まらない。「出来る限り、朝一からラストまで居れるようにはしていますが、我々にも都合がありますので、5人でローテーションを組んで、メンバーの誰かが必ず2人は居る状況を作るように努力もしているのですが」と、すごい気合いの入れようだ。で、「我々のしている事は、迷惑な事なのでしょうか?」という相談である。

 言わずもがなであり、これには「びっくり」投票が8000にも届きそうな勢いを見せていて、これほどのびっくり投票に筆者がびっくりした。もうほとんどのコメントが「ジムへの営業妨害」「勘違い」「居心地が悪い」ばかりで、トピ主もこの猛攻撃にトピ主レスを書かず逃げ出すのではと思っていたが、なんとトピ主レスが書き込まれていた。

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ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

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