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「GQ」セックス特集が肩透かし! 服がおしゃれでも避妊を知らないのはダサい

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momoco92

セックスって別におしゃれじゃないしね。Amazonより

 世界のハイクオリティ男性ファッション誌「GQ」でセックス特集キタ!! しかも「日本人1000人のセックスライフ」ですって。男性のリアルなセックス観をかいま見れるかも! 一時期から比べると下火になったとはいえ、男性向け媒体でのセックス特集といえば、オヤジ系週刊誌の独壇場。オヤジたちは頭のなかが変わらずお盛んのようですが(実際にしているかどうかは別としてね)、熟年セックスは私たちからするとまだ先の世界。20代、30代のセックスってどうなってんのよ! という疑問への回答がきっとここにある……と期待しました。

 で、読後の感想は「薄ッ!」です。ページ数の話ではありません。30ページ超も割かれているんだから、総力特集にふさわしいボリュームです。そうではなくて内容。よくいえばとても優等生。フツウにいうと、すっごく表面的。率直にいうと「薄ッ!」なのです。「an・an」セックス特集を男性版に焼き直しただけで、媒体らしいもの、目新しいものがほとんどありません。

 最近、セックスしてますか? という問いかけからはじまり、22~39歳の男性を対象に「あなたはセックスが好きですか」とアンケートをとったところ、12%が「嫌い」と回答。そこからアラサー童貞6人になぜセックスしないのか、セックスしたいと思わないのか、などを訊いたインタビューは読み応えがありますが、そもそも1月に発売されて話題となった『ルポ中年童貞』(中村敦彦著、幻冬舎)に乗っかっての企画であることが丸見えです。

 ほかにこの媒体ならではの企画といえば、旬の鈴木涼美さんによる短編小説や、〈ふたりのセックス賢者〉として一流の識者おふたりの対談で、豪華な顔ぶれをそろえたぐらい。ラブグッズ特集も2Pだけとはいえ、女性による女性のためのラブグッズショップ「ラブピースクラブ」のセレクトでヨーロッパ系のすてきなバイブやローション、その他セクシーグッズが品よくページを飾っていました。近年は広告がらみの商品ばかりが並ぶ「an・an」とは比べものにならないほど、ハイセンス! このラインナップが、GQを愛読するおしゃれ男性の心に届きますように。

もうちょっと踏み込もうよ

 ちなみに識者の対談は、若者のセックス離れ、夫婦間で増加しているセックスレスがテーマでしたが、〈日本人がセックスしていた時代〉を振り返ると、企業において女性はお嫁さん候補で会社の募集要項に〈女子社員、容姿端麗〉と堂々と書いてあったとか、男性たちは慰安旅行や会社の飲み会の後で風俗に行って連帯感を強化していたとか、いえいえ、たとえみんながセックスできていたとしても、そんな時代イヤだよとしか思えない話をたっぷりした後で、「セックスレス化を防ぐには、日本古来のお見合いをはやらせればいい」とその時代へ逆戻りすることを提案されるのだから、拍子抜けしました。

 そんなことを思ってしまうのも、私が雑誌のセックス特集大好きで、発売されるとついチェックする習慣があるからかもしれません。変わった角度から光を当てるよりも、スタンダードな内容に徹したほうがセックス特集慣れしていない読者には届くのでしょう。そう考えると、1000人アンケートの内容に新味がないのも、むしろ道理。おおかたは「セックスパートナーはいるか?」「初体験は何歳か?」「前戯には何分かけているか?」「クンニリングスは好きか?」という定番の質問が並びます。でも、もうちょっと攻めてもいいんじゃない? そのなかに「セックスパートナーは男性か女性か?」とセックスをヘテロセクシャル同士のものに限定しない質問もあって「おっ、いいね!」と思ったのですが、その後の変態行為についての質問で、同性愛=変態行為と受け取れてしまう内容があり、たいへん残念でした。

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桃子

オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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