『悪い恋愛』の兆候は――
・恋人といると疲れる。ぐったりする。
・恋人に対して恐怖心があり、言いたいことが言えない。
・いつも彼のことで頭がいっぱいで、自分の時間が無い。
・セックスの誘いを断れない。彼の要求は何でも飲まなければならないと思う。
・我慢と忍耐が基本。「ごめんなさい」が口癖になっている。
・男尊女卑が当然になっている。
みなさん、いかがですか? 身に覚えはありませんか? このうちひとつでも当てはまるものがあれば「悪い恋愛」かもしれない。
『悪い恋愛』の特徴は、根本に『力による支配』と『権力関係』があるということです。
DVは、その典型です。そして、支配や権力は目に見えないことも多いため、自分が渦中にいると、それが日常になり、気が付かないんですよね。
ここでDVについて、あらためて説明しておきたいと思います。
DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、恋人や夫など、親密な関係にある人からの暴力を指す言葉です。暴力は、殴る、蹴るなどの身体に対するものだけでなく、怖がらせる、嫌味を言うなどの精神的なもの、仕事や友人関係を制限するなどの社会的なもの、経済的な締め付け、性行為の強要など、さまざまな形を取ります。
最近では、身体への直接的な暴力を伴わない精神的DVを、『モラハラ』(モラル・ハラスメント)と呼んだりします。
『良い恋愛』の7か条
一方、『良い恋愛』の基本は、「自由・平等・非暴力」です。お互いに尊敬していれば暴力は起こり得ない。逆に言えば、暴力は「妻や恋人を信頼していない。蔑んでいる」証拠でもあるんですね。パートナーを大切に思っているなら、無視したり、罵ったり、殴ったりはできないはずです。以下、講座で習った『良い恋愛』の7か条をご紹介します。
・脅かしたり、怒鳴ったり、暴力を振るわない。
・パートナーを尊敬する。簡単に決めつけることなく、相手の話を聞く。気持ちを理解する。
・相手の仕事や友人関係、趣味などを尊重する。パートナーの夢ややりたいことを応援する。
・自分のことは自分で責任を持つ。間違っていたら、素直に謝る。
・責任を分担する。一方だけを悪者にしない。
・妥協と公正さ。お互いが満足できるような解決法を見出す。変化を受け入れ、妥協をいとわない。
・合意に基づいたセックス。強要や、趣味の押し付けをしない。
これを最初に聞いた時、
「こんなの理想論でしょ? 実際はそんなに上手くいくはずがない」
「恋愛はきれいごとで済まないし、もっとドロドロしたものなんじゃないの?」
と反発を感じました。
でも、『良い恋愛』を理想論だ、偽善だと鼻で笑うその思考こそ、DV男に植え付けられたものかもしれない。別れて何年も経つのに、まだ自分の中に「DV男」が巣食っているということにゾッとしました。