昨年の真夏に放送された特番『はに丸ジャーナル』(NHK)にて、25年間もの長い眠りから大復活を遂げた「はにわの王子・はに丸」。彼はかつてNHK教育テレビ(現・NHK Eテレ)で放送されていた子供向けの教育番組『おーい!はに丸』の人気メインキャラクターだった。子供のころに大好きだった“はに丸くん”との久々の再会に歓喜した私は、興奮冷めやらぬまま、その時の感動をコラムにしたためたものである。
はに丸くんの自由奔放なキャラクター性だけでも十分楽しめるのだが、はにわである彼がジャーナリストとなって、「はにわ視点」で現代社会を掘り下げるという奇抜な番組コンセプトがとても面白く、放送直後から「いつかレギュラー化して欲しい!」と強く熱望していた。すると思いが通じたのか、なんと今春から「祝日の夜に不定期放送でのレギュラー化」が実現したのである! パチパチパチパチ~♪
レギュラー番組となって迎えた初回放送は5月5日(こどもの日)に、第二回目は翌日6日(振替休日)と、ゴールデンウイークの終盤に二夜連続で放送されることになった。番組名は特番時と同様『はに丸ジャーナル』。はに丸くんがジャーナリストとしてまたもや鋭い視点で現代社会に斬り込んでいたのであった。
「ゆるキャラじゃない」と完全否定する“はに丸くん”
5月5日の初回放送では「はにスクープ」のコーナーで、はに丸くんが加熱する“ゆるキャラブーム”の実態を探るべく「ゆる~いご当地キャラパーティー」という“ゆるキャラ大集合イベント”に突撃取材。増殖し過ぎたゆえに「キャラかぶり問題」や「自己アピール必死問題」などが発生中の“ゆるキャラ戦国時代”を目の当たりにして、現代のゆるキャラたちが抱える壮絶な「生き残り戦争」を憂いていた。
微妙なキャラクター設定で風貌もいまいちパッとしないような、リアルにゆる~い ゆるキャラへのインタビューでは、そのキャラ設定の甘さに対して、冷静なダメ出しをかますなど、可愛いらしい見た目から相反して飛び出す「強めで無邪気な辛口ジャブ」は今回も健在であった。このギャップ加減が堪らないのである。
ゆるキャラと同族人種(?)のはに丸くんにとってかなり身近なテーマだっただけに、なかなか切実なレポートだった気がするのだが、当の本人は「ボクはゆるキャラじゃないよ!」と完全否定。どうやら“ゆるキャラ”とは認めたくはないらしい……。確かに、NHK出身のれっきとした番組メインキャラクターですものね~。