一時期よくチェックしていたトピ。トピ主は43歳女性で「腰までのサラサラストレートロングをキープしています」と、髪のハリツヤコシが衰える40代にもかかわらず美髪を保っているという。「友人や美容師からも、髪については良く褒められます。周りの同世代の方には、白髪やウネリ、髪が細くなった等のトラブルを抱えて、ロングヘアを辞めていく中で、スーパーロングが出来るだけの綺麗な髪質で居られることは内心誇りに思っています」ということで、髪には相当自信があるようだ。素直に羨ましい限りである。
だがトピ主は、ネットでアラフォーの超ロングヘアが叩かれる傾向にあることを不満に思っているという。
「アラフォーという年齢だけを見て、スーパーロングなのを叩かれるのは何だか納得がいきません。綺麗な髪が維持できている場合は、いくつになってもスーパーロングは素敵だと思います。全然、不潔でも気持ち悪くもないです」
なるほど。
「寧ろ、若い人よりも髪質を維持するのが難しい中で、スーパーロングを綺麗に保っていることはもっと評価されるべきことだと思います」
というわけで、“アラフォーの超ロングヘア”に関して皆さんの意見が聞きたい、という相談だ。
2番目のトピでつくづく実感したことだが、素肌や髪の質感は「若々しさ」を大きく左右する。しかし年をとってからは肌や髪の手入れはより一層がんばらなければ、それなりの状態を保てない。美髪のトピ主は相当な努力家なのだろう。ただ、腰までの超ロングってけっこうホラー系に寄りがちな気がするのでトピ主もヘタしたら職場で変なあだ名をつけられてしまっているかもしれない(ex.貞子)。しかも小町におけるこの自画自賛っぷりは危険な香り(=自分だけがそう思っていることが多い)がする。
コメント欄もそんな雰囲気を察したのか、辛辣なコメントがけっこうある。「イタイタしい」「腰までの長さというのは少々長すぎるかと感じます」「腰までの超ロングヘアの時点でアウト」「後ろから見て、『どんだけ綺麗な人なんだろう?』と期待して前を見たら『ゲ!オバサン』みたいな事じゃなければいいんですけれど」「同年代の超ロング、あまりいいイメージはないですね」「そのうぬぼれが嫌われているのではないでしょうか」「気持ち悪い」……相当な拒否反応だ。若い娘を持つ女性からのコメントで「スーパーロングはヘアスタイルとしては殆どコスプレレベルの『変わってる感』『拘ってる感』がある」と書かれていて納得だったが、これが拒否感の大きな理由かもしれない。
そんな中、トピ主と同じように、年齢を重ねても超ロングをキープしている方や周囲に同じような女性がいる方からのコメントも。
「現在46歳 10年前に最高1mまで伸ばしました 現在はウエストあたりです」
「主様、上には上が居ます。60歳ですよ。腰の当たりまであります」
「私もアラフォーでロングヘアです。ストレートで栗色、染めてはいません」
この最後の女性は「トピ主さんは髪を結っていますか。ロングヘアだろうが超ロングヘアだろうがご自由にと思いますが、結っていないのなら最低と考えています。邪魔だし食事の時に落ちてくるし、何より見苦しい」と同じ超ロングとしての冷静な意見を述べている。また「60の人で腰…いや、お尻がすっぽり隠れるぐらいの人がいますが…お顔の皴と非常にバランスが悪いです」というコメントでは「頑張ってるのはわかるのですが、口を開けば…いかに髪に自信があるのかの自慢話ばかりで。うっとうしいです」
年を重ねても美しさを保てるパーツがあるのは羨ましい限りだが、あまりにもそれに固執しすぎるとウザがられるだけでなく他のパーツとのバランスが保てず不気味感が増しそうだ。
こうしたトピを見ていると、年齢を重ねてからのファッションは、ファッションの前に身体のメンテナンスをして少しでもみすぼらしさを軽減できるようにすることがまず第一で、次に、こだわっているパーツとそれ以外のパーツとのバランス感なのだろう。言うのは簡単だが“もしかして自分もバランス取れてないかも……”と不安でたまらなくなってしまった。
■ブログウォッチャー京子/ 1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。