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男性特権は、どこから崩されるか

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Photo by scott ng from Flickr

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 先週、はてなブログの「『レイプするなとさえ言われない』:トランス男性の目から見た男性特権25例」という記事を興味深く読みました。元ネタはアメリカのフェミニズムwebマガジンに掲載された、FtM(女性から性転換をおこなった男性)の著者がトランス男性の視点から「男性になって変わった周囲の扱」について25のポイントをまとめたもの。社会的に女性として成長してきてから男性に性転換した彼の意見だからこそ、これを男性が読んだときに「こんなの、女性のひがみだろ」とあしらうことはなかなかできないと思います。

 私は個人的に、

「(女性よりも)真面目に話を聞いてもらえる」
「給料が増えた」
「山ほどたくさんのことを見逃してもらえる」
「成功すると、純粋に本人のガッツのおかげだとみなされる」

 という仕事がらみの特権ポイントが、特に身に沁みました。これらはすべて「女性は男性より仕事ができない」という偏見に基づくものだからです。

女性にはマネジメントは無理? 根強い偏見

 「女性が輝く社会を~」などと歯に浮くようなことが世間で言われていても、仕事をしているとナチュラルに女性蔑視発言をする人に出会うことがしばしばあります。

 私は会社員9年目ですが、ある先輩男性社員が「男性と女性を比べると、女性のほうが良くできるように見える。個人プレーは得意な人が多いんだよ。でも、女性はマネジメントとか交渉ができない。女性に交渉をやらせると、絶対に自分が全部勝ちにならないと気が済まない、みたいになって上手くいかないことが多い。交渉って0か1かの勝負じゃないじゃない。こっちが7割勝って、3割は相手に持たせる、ぐらいじゃないと交渉にならないんだよ。女性にはそのへんの感覚がわからない」と言っていたのに出くわしたことがあります。

 なんだかもっともらしく仕事論を語っているように見えますが、かなり女性の能力に関する偏見に満ちた意見です。前述の先輩は、誰か特定の女性社員に対して「この女は交渉の感覚がわかってないな~」と不満に思ったのかもしれませんが、その“1人の女性”を、すべての女性に当てはめたうえで、「だから女は……」と断罪することに、疑問を感じます。「2020年には女性管理職比率を30%に増やす」という目標が内閣府の旗振りのもとで立てられていますけれど、さも当たり前のように「女性にはマネジメントや交渉ができない」と断じる意見に出くわすとその目標達成は、難しいんじゃないか、と感じざるをえません。

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カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra

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