連載

頭撫でて抱きしめて餌やってキスしてセックスしたら愛してるんですか?

【この記事のキーワード】

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さて、うちの飼い犬、エヴァンゲリオンについて相談させて頂いた回に寄せられたアドバイスを読んでいきたいと思います。

・噛まれない距離で終日共に過ごしては?
・犬かわいいねオバチャンになりきる
・捨てちまえ ハイ解決!!
・エヴァちゃん用のガムをプレゼントするか、奥山さんの手の皮を厚くするか
・エヴァのリーダーであるご両親に信頼されるのがエヴァに噛まれない近道かと
・遊んであげたり散歩してあげたりして、楽しい時間を過ごす
・○ナルにハチミツやバター漬けて舐めさせてみましょう

最後下ネタかよ! 怖ぇーな! ……というのは置いといて、皆さんからいただいたアドバイスをすべて見ると、「散歩」が一番多く寄せられた解決策でした。確かに僕はエヴァンゲリオンと散歩したことがほとんどありません。エヴァに深い愛情を抱くためには、まず、お互いのことを知らなくてはいけない。一緒に散歩するのは、それにうってつけの手段のような気がします。そこで早速、毎日が日曜日の無職・奥山村人、エヴァを連れて外へ繰り出すことにしました。

……と簡単に書いたはいいものの、散歩に連れ出す前の時点で既に中々一筋縄ではいきません。というのは、犬を散歩に連れて行くとなると、首輪とリードを装着させる必要が出てきます。これが、これが、大変なんです。おもむろにエヴァに近づき(なにせ、呼んでも無視されるので)、首輪を通そうとすると、「働け!」とばかりに噛み付いてくるわけです。

僕もだいぶ噛まれ慣れたもので、深いダメージを受けないように、さっと手を引いたりかわしたりしながら、なんとか悪戦苦闘して首輪をつけようとするのですが、うまくいきません。気分はさながら闘牛士です。エヴァも次第に、これまでは小手調べだったとでも言わんばかり、本気で攻撃を仕掛けてくるので、結局僕の手は血まみれになってしまいました。

お母さんが「大丈夫? 私がやってあげようか?」と言ってくるのですが、それでは何の意味もありません。急にエヴァを散歩に連れ出すと言い出した僕を不気味がりながらも、助け船を出してくれた母を制しつつ、しかし僕は途方に暮れてしまいました。エヴァの苛烈な噛み付き攻撃をかわして首輪をつける方法がわからない。散歩に連れ出すために、今度は首輪をつける方法を読者に相談しようか……? と3秒くらい思いましたが、さすがにこの内容に4週も割いていては読者の方に「どうでもいいから働け!」と殴られそうです。どうしよう……と考え込んで、ふと頂いたとあるコメントを思い出しました。

・奥山さんの手の皮を厚くする

そう言えばかつてエヴァが幼かった頃、最低限トイレなどのしつけをする際に噛まれないよう、革手袋を使用していたことがありました。そこで母に頼んで物置から革手袋を引っ張り出してきてもらい、バッチリ装着。E革手袋。そしてエヴァに立ち向かいます。

4連続攻撃! 次々に繰り出される牙を、革手袋はいとも簡単にはじき返します。いや、痛いのは十分痛い。でも皮膚が裂け肉が破られる程の痛みではありません。これならいける。これまでの苦戦が嘘のように、難なく首輪とリードを取り付けながら、ふと思いました。これから毎日革手袋を身につけて生活するようにすれば、噛まれても大丈夫なのでは……? 想像すると、なんだかファンタジー漫画に出てくるクセのある戦士みたいで、カッコイイ気がしてきました。

「いつ魔物(犬)に襲われてもいいように、屋内でも装備は外さないようにしてるんだ」

犬にフィアンセか家族を食い殺されたトラウマでもある感じですね。いや、しかしそれでは本質的な解決には至らないと考え直しました。というか、単にバカげているし……。

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奥山村人

1987年生まれ。京都在住。口癖は「死にたい」で、よく人から言われる言葉は「いつ死ぬの?」。

@dame_murahito

http://d.hatena.ne.jp/murahito/

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