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「女子はキレイを願うもの」「女子高校生に愛のムチ」セクシズムを垂れ流す練馬区とEテレ

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Eテレ『むちむち!』番組HPより

Eテレ『むちむち!』番組HPより

 先週お伝えした、練馬区健康推進課の「健恋7係プロジェクト」に進展がありました(「恋するように健康になって欲しい」練馬区の健恋7係プロジェクトはなぜ炎上した?)。この騒動は、プロジェクトに掲げられている「女子は、いくつになってもキレイでありたいと願うもの」という的外れなフレーズに対し、自治体が「女性はキレイでありたいものだ」というジェンダーバイアスを何の疑問なく露見させてしまっていると、多くの批判が寄せられたものです。

 「健恋7係プロジェクト」が話題になってすぐに、ご自身の考えをブログで表明していた練馬区議会議員の池尻成二さんが続報をお書きになっています。その記事によれば、どうやら練馬区の健康推進課長と人権男女共同参画課長は、批判に対して、聞く耳をまったく持っていないようです。池尻議員の問いに対し、炎上のきっかけになったフリーペーパーも、プロジェクトのコンセプトをまとめたプロフィールペーパーも、ジェンダーや人権、健康・保健行政という視点からも、すべて「問題なし」と結論付けていました。

 プロフィールペーパーは、炎上後、健康推進課のホームページから削除されているのですが、それについても、問題があると考えたからではなく、「ページの構成を見直した」だけという回答。あからさまな嘘です。批判されなくてもページ構成を見直したとは思えません。ほとぼりが冷めるまで、集中的に批判されていたプロフィールペーパーをとりあえず消したとしか考えられない。

 私は前回書いた記事の最後に「フリーペーパーは冬に第二号を発行する予定だそうです。練馬区健康推進課のtwitterを見る限り、批判はちゃんと届いています。どのような内容になるのか、期待して待ちたいと思います」と書きました。池尻議員もまた、「係の壁を越えて区民に訴えようという「健恋7係」の挑戦自体は大切にしてあげたいという思いを持ってきました。今回のことをしっかりと検証し、糧にして、前に進んでもらえればと思っていました」とお考えのよう。しかし池尻議員の「文章には問題なかったということですか?」という問いに対するふたりの課長の答えはこうでした。

「出したものですから」

 出してしまったものであれば、ジェンダーバイアスに基づいて作られようが、人権を侵害していようが、改めない。どれだけ批判が集まっても「出したもの」なので、取りやめない。健康推進課の公式Twitterは、少なくとも私が前回の記事を書いた12日まで、批判のツイートを2件ほどリツイートしていました。しかしいま確認したところ、そのリツイートは消えています。元のツイートはまだ残っているので、意図的に消したということになります。どうやら練馬区は、人びとの声を聞く気がまったくない区だということのようです。非常にがっかりしました。

無知な女子高校生に愛のムチ、という無恥

 練馬区の「健恋7係プロジェクト」と同様に、非常に偏った番組がNHKのEテレで放送されています。そして、当然のことながら炎上中です。その番組名は『むちむち!』。番組のコンセプトはNHK Eテレ編集部のツイートをみていただければ一目瞭然です。

 女子高校生は「無知」だから、番組ディレクターが「愛の鞭」でもって、一般常識を「教えてあげる」。女子高校生をバカにしています。これ、男子高校生だったら問題ないというわけでもありませんよね。特定のグループにバカという烙印を押し付け、上から目線で物事を教えるという視点自体に問題がある。

 そもそも『むちむち!』という番組名がどうかしています。「無知」と「ムチ」だけでも問題があるのに、それをつなげて、身体的なニュアンス(ふくよかな女性の体型)を想起させる「むちむち」という言葉を採用している。

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