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「もし職場で男性が女性のように扱われたら?」露骨に姿を表す、職場のあるある違和感

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If Men Were Treated Like Women In The Office With Carly Fiorina (Presidential Candidate)

 

日本の女性たちよLean In!

 はじめまして、コーエン藍です。日本やアメリカの大学でジェンダーを学び、 現在は外資系企業でマネージャーとして勤務しています。

 日本では今、某テレビ局がラグビー応援にかこつけて女性蔑視丸出しの動画を作ったり、自治体が女性を性的に消費するようなキャンペーンキャラクターを公開したりと、そのジェンダー意識の低さによって度々炎上騒ぎが起こっています。しかしこれは日本に限った話ではなく、アメリカでも最近、女性蔑視的な広告を作ったBud Light beerが炎上するなど、残念ながら、世界的にまだまだ男女平等が達成されているとは言い難い状況です。

     炎上騒ぎが起こることは残念なことですが、裏を返せば「それだけ問題意識を持つ人が怒りを表明する機会が増えた」ということでもあります。当事者がリアルタイムかつダイレクトに憤りや悲しみを表明でき、それがSNSやネットニュースを通じて賛否両論のうねりを巻き起こす現代は、ジェンダー・イシューにとってある種の転換期と言えるかもしれません。

 そんなSNS時代を反映し、私が今まで出会ってきた欧米のフェミニズムキャンペーンには、おしゃれだったりユーモアがあったりして、「シェアしたい!」と思うものが盛りだくさん。海外の事例ではありますが、男女不平等の社会構造は実は世界共通であり、私たち日本人にとっても参考になるものがとても多いと感じています。

 そんな素晴らしいものが日本であまり紹介されていない状況がとても残念! ということで、これから定期的に 海外のフェミニズム関連の動画やキャンペーン、書籍やネット記事などを紹介いきます。テーマは、Facebook社のCOO(最高執行責任者)シェリル・サンドバークのメッセージにインスパイアされ、「日本の女性たちよLean In(勇気を出して身を乗り出そう)!」。自信が無くて、何かと遠慮・謙遜しがちな女性たちを応援するような連載にしていきたいと思います。

炎上ルミネ動画の男女逆転バージョン

 最初に紹介する動画のタイトルは、「もし職場で男性が女性のように扱われたら?」。女性が職場で受ける差別を、男女が逆転して演じることで、 コミカルに表現した動画です。男性が女性の見た目にダメ出しし、女性蔑視なコメントをすることで炎上したルミネの動画 がありましたが、この動画の中では、ああいった女性蔑視的コメントが、女性から男性に向けて発せられています。

あるある来る!

あるある来る!

 男女が逆転 することで、職場でありがちな女性差別の理不尽さを伝えたこの動画は、2015年の7月に公開されて以来、「あるある」「男性バッシングだ」など、賛否両論を呼び、再生数は現在までに約58 万回(制作は米国メディアのBuzzfeed) 。

 なお、ブルーの服を着た女性上司を演じているのは、2016年の米国大統領選のヒラリーの対抗馬であり、元ヒューレット・パッカードCEOのカーリー・フィオリーナご本人! オフィスでの性差別の問題に長く取り組んできたことから、この動画に出演しています。(大統領候補がこういった動画に出るなんて、さすがアメリカ。日本でも、こんな風に性差別解消に取り組んでくれる政治家が出てきてほしいものです)

フィオリーナ!

演技もうまい

 まず、女性の上司が、男性の履いている靴を見て、皮肉っぽく一言。「どうやってそんな靴で歩くの?」(How do you walk in those shoes? は、男性がハイヒールの女性をからかう時によく使われる表現)

 例のルミネ動画でも、男性が女性に「顔が疲れてる」だの、「(巻き髪の女性は)かわいい」だの、容姿に関してズケズケ言っていましたが、女性が職場で服装や化粧に言及され、時にダメ出しされることは、あまり珍しくないですよね。もう半ば当たり前のこととして流していましたが、この動画で、男女逆転し、男性がダメ出しされるのを見ると、 「なぜ仕事と全く関係ないことを揶揄されるの? ハラスメント?」と、職場で容姿をジャッジされることの理不尽さを改めて感じます。

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コーエン藍

日本やアメリカ、ヨーロッパの大学でジェンダーを学ぶ。 現在は外資系企業でマネージャーとして勤務する30代日本人女性。

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