【今すぐ実行! 釣りガールlesson】
黙っていてもモテてモテて困る「地味女子」が、男の釣り方を教えます!
ここで説くのは100人中70人からモテる方法です。たった一人の王子様に「ダイヤモンドの原石である私」を見つけてもらうのではなく、70人のフツーの男を引っかけて、その中から一番気の合いそうな人を選ぶ、という方法であるため、現時点で意中の相手と友達関係を築いていたり、相手の好みを把握している方には、必要ないかもしれません。
「あの人と付き合いたい」という明確な目標がなく、ただ漠然と「彼氏が欲しい」と思っているけれども、なかなか出会いがないというそこのあなた。男の子と仲良くなることはできるけど、なぜかセフレにされてしまうというあなた。
そんな状況に不満を感じているにもかかわらず、意地や恥じらいやオシャレゴコロにとらわれて、「これがあたしだから!」と、個性と勘違いした自意識を保持しているうちは、70人のフツーの男どころか、たった一人の王子様と出会うこともないでしょう。これまでの人生で築いて来た、対男のプライドとか自己主張は脇に置いておいてもいい、モテてモテて困る女に変身してみたい……と強く願う方だけが、実行してみてください。
「ナチュラルに生きてるだけなのに、なぜかモテてモテて困る」そんな人生を行きて来た女性・タエ子さんに、「なぜアナタはモテまくるのか?」を執拗に問い、その理由を分析した結果が「釣りガール」だったのです――。
_____
るう子:もしもし、ユウくん? るう子、今渋谷なんだけど、近くにいるかなと思って! 一緒にごはん食べに行かない? ……あ、そうなんだ、今日は彼女と一緒なんだ~? あっ! ちょ待って! ユウくん!!(ガチャツーツーツー……)
小雨模様の渋谷を、ひとりさまよう「るう子」ちゃん、22歳。高校時代は彼氏がいたこともありますが、どれも長続きせず、合コンに行って素敵な人を見つけても、なかなか彼女にしてはもらえません。自分のことを「派手だけれど元気で可愛い巨乳の女の子」と自覚しているため、男の子に人懐っこく迫ることは得意なのに、真剣な話をするのは苦手です。
今日は好きな男の子に約束をドタキャンされ、先日友達の紹介で知り合ってエッチをした男の子に誘いの電話をかけるも、断られてしまいました。
るう子:……あ~あ、やっぱり今回も「2番目」だったかぁ。ユウくんは暇な時だったらすぐ会ってもらえるのに……。ってゆーか、こんなの「2番目」ですらないんじゃないの? もしかして私、どーでもいい女?? あーもう……黙ってても男がガシガシ寄ってくる超絶美人になりたーーーい!!
タエ子:……あなた、大丈夫?
るう子:ふぇ……?
雨に打たれ、道端で泣き出してしまったるう子ちゃんに、そっと傘を差し出したひとりの地味な三十路女性。彼女は一体?
タエ子:私は通りすがりの三十路女、タエ子。あなた、さっき、聞き捨てならないことを言ってたわよね?
るう子:えっ? 何のこと?
タエ子:「超絶美人」になりたいとかなんとか。あなた、美人なら誰でも男に言い寄られて困ってるとでも思ってるの?
るう子:だって女は見た目が第一でしょ? こう言っちゃ失礼だけど、オバさんみたいな地味系じゃ、彼氏なんてできないんじゃ……。
タエ子:ちょっと! あなたその考えがまず間違ってるのよ。自慢するわけじゃないけど、私はこの20年間、彼氏が途切れたことは一度たりともなかったし、男なんて四六時中言い寄ってきてるわよ!
これにはるう子ちゃんだけでなく、通行人もびっくり。
るう子:エエエーーー! で、でもオバさん美魔女系でもないしセレブ美女って感じでもないし、パンピーにしか見えないんですけど!
タエ子:あ~あ、これだからモテない女は嫌なのよ。あのね、パンピーが一番モテるのよ?
るう子:は? ど、どういうこと?
タエ子:これ以上は話すと長くなるわ。コーヒーでも飲みながらお話ししましょ。
lesson1 モテたいなら地味になりなさい
タエ子:あなた、要するに誰でもいいからモテたいと思ってるのよね? そんな派手な格好じゃモテるわけないでしょ!?
るう子:え、でもこれ流行ってるし! 可愛い服着てる方がモテるんじゃないの?
タエ子:これは重症ね。大抵の男ってのはね、おとなしめでシンプルな格好してる女が好きなのよ! 派手カワは女の自己満足。まぁ、遊び相手として考えるならアリだけど、本気で付き合いたいと思うのは清潔感があっておとなしそうに見える女なのよ。これ常識よ! 個性的すぎる格好で男を遠ざけるパターンも、いかにもすぐエッチできそうな「モテたくて男のことばっかり考えてる洋服」も、どちらもNGなの。
るう子:な、なるほど…。
タエ子:とにかくモテまくってその中から付き合う男を選びたいなら、「万人受けする容姿」を作るのが手っ取り早いわ。男っぽくもなく、女っぽくもなりすぎない。清楚系なら間違いないわね。
るう子:そうか、目立つ必要はないんだ……。
lesson2 あなたは貝になりなさい
るう子:でもさー、タエ子さん、確かに地味で清楚な感じはするけどさ、まじでモテるの? いま彼氏いるの?
タエ子:ふっ……私、14歳で初カレができて以来、一度も彼氏がいなかったことはないの……。常にバトンタッチ方式で、新しい彼ができて、それまで付き合ってた男と別れる……もう20年間、その繰り返し。ちなみに現在は既婚者よ。もちろん、言い寄ってきた人たち全員と付き合ったわけじゃないけれど。
るう子:すげえ……。どっ、どうやったらそんなにモテるの!? 男の誘い方、教えてください!!!!
タエ子:んー、まず、その考え方がダメね。「誘う」なんて考えなくていいの。だって、ちょっとにっこりしてそこにいるだけで、男が勝手に寄ってくるんだもの。そうね、釣りみたいなものね。
るう子:つ、釣り?
タエ子:普通に生活してたって、エサさえ撒いておけば男は自動的に釣れるのよ。あなたはそのエサの撒き方が分かってないの!
るう子:エサの撒き方って……そんなの分かんないよ~。
タエ子:まずさっきも言ったように、服装は「おとなしめ」で「女らしい」これが鉄則ね。もちろんメイクも髪形も、奇抜だったり派手すぎるのはご法度! 女から見て「物足りない」ぐらいでちょうどいいの。
るう子:そ、それから!?
タエ子:声は小さめ、物静かだけど話をする時は笑顔。これで大体はOKね。男に対して頑張ってないってことが重要なのよ。
るう子:ムムゥ。そういえばタエ子さん声小せえ~って思ってたよ……。でも、さすがにそれだけじゃモテないっしょ?
タエ子:それから、相手の話をよーく聞くこと。男は、自分の話を真剣に聞いてくれる女に弱いの。どんなにつまらない話でも、真面目に聞いてあげると男は嬉しいものなのよ。あなたひょっとして、男の前で「私ね、私ね」って自分のことばっかり話してるんじゃない?
るう子:た、確かに!
タエ子:女はおしゃべりだって思われてるからこそ、自分が話したことに全部相槌打ってくれる女が魅力的に見えるのね。ギャップよ、ギャップ。
るう子:ギャップを作り出すってこと?
タエ子:そうね、ギャップは演出でいくらでも作り出すことができるから。いろんな種類のギャップをいくつか見せるだけで、男にとって「気になる女」になれるのよ。ギャップというエサを撒いたら、後は待つだけでいいんだから。
るう子:え? 本当に!? 待ってるだけでモテるだなんて、るう子には信じられないけど…。
タエ子:じゃあ、男が好きなギャップを教えてあげるわ……。
<つづく…>
【今日のまとめ】
●おしゃれは女の自己満足
●言い寄ってくる中から相手を選びたいなら、万人ウケを心がける
●物足りないぐらいがちょうどいい
●声は小さめ、顔は笑顔
●面白いことをしゃべる必要はなし。相槌を打ってればOK
(イラスト/ナマコラブ)