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「ゆるい母親」によるひきこもり防止策に納得も…父親不在のやり方に違和感を禁じ得ず

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『子どもがひきこもりになりかけたら』(KADOKAWA)

『子どもがひきこもりになりかけたら』(KADOKAWA)

 2010年に内閣府が実施した「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」によれば、広義のひきこもりは日本に69.6万人いると推計されています。

 本調査対象者は「15~39歳」でした。つまり2010年の調査から5年経った今、当時の調査対象者は「20~44歳」になっている。今もなおひきこもり続けていた場合、社会復帰のための努力や支援は、相当な苦労が必要になるでしょう。

 さて、今月、この「ひきこもり」に関する育児マンガが出版されました。『子どもがひきこもりになりかけたら』(KADOKAWA)です。ニート・ひきこもりの子をもつ親の会「結」相談員(運営:認定特定非営利活動法人育て上げネット)監修・協力のもとで、イラストレーターの上大岡トメさんによって作られたこのマンガは、子供のひきこもり予防法や、ひきこもった子供が社会復帰できるようにするためのノウハウが描かれています。

 2009年から活動を始めた「結」は、母親を中心にした支援をされているそうです。母親を対象としているのは、「ひきこもりの原因が母親にある」と考えているのではなく、「おかあさんが変わることで解決の糸口につながることが多い」からとのこと。「母親」に過剰な責任を押し付けているわけではないことは、「『コドモたちが弱くなっている』と見ないでその背景を見てください」という台詞からも読み取ることができます。

「いい母親」から「ゆるい母親」へ

 このマンガでは、子供を自分の思い通りにしようとする育児ではなく、子供の目線に立って、気持ちを共有することを推奨がされています。その際にキーワードとして取り上げられているのが、「待つこと」「聞くこと」「尋ねること」。

 例えば、知り合いが子供に『いくつになったの?』と尋ねたときには、お母さんが返答するのではなく、子供が答えられるまで待つことで子供の自身に繋がる」とか、「夕食の準備をしているときに子供から話しかけられたときに、子供の話を聞き流すのではなく、手を止めて話を聞いてあげる」とか、子供の自主性を尊重するような子育てのあり方が必要だと説かれています。

 本書では、子供を、親が持っている子供の理想像に閉じ込めるような育児は、子供が生きづらさを覚えてしまう。だからこそ、自主性を促せるような育児が大事だ、という考え方が貫かれている、というわけです。

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