さらにネットやSNSの発達により、相手に好意を伝えられなくとも、「自分の中で恋愛してる感」が盛り上がりやすいという現状。好きな人のTwitterやFacebookを常にチェックし、さらにはリプライやコメントまで全て確認。少しでも親しげな異性からのコメントがあれば、「誰だろう、もしや彼女?」と落ち込む。好きな人がSNSをやっていればの話にはなりますが……。
この鳴かぬ蛍的恋愛をする控えめ女性は、好きな人に対して「諦める」ことが、私のようなタイプよりも少ないというか……。「誘いを断られる」など、相手の気持ちがわかるやりとりがないので当然といえば当然なのですが、そうした状況が続くと、何かと希望を見出しては長期に渡って“友達”や“友達以上恋人未満”だったり、同じポジションを貫きがち。そんな、一見「煮え切らない」と感じる恋バナを聞くと「もう、次いくか思いを伝えるかはっきりしなよ~」「時間の無駄だよ~」と進展を促す人もいますよね。
しかし、自らアクションを起こすこともなく、なかなか恋愛が進展しなくても、相手を想い続けることで自分が満足するのならば、納得するまでやり切れば良いと思います。好きな人がいるというだけで毎日が楽しくなったりしますし、そう簡単に次から次へと好きな人が見つかるとは限りませんからね。それに、時間の使い方なんて個人の自由です。すぐに「この人は自分に好意があるのか? 付き合える可能性はあるのか?」との答えを出さずに、あえて“好きな人がいるという状態”を変化させないのもまた乙な恋愛と言えるでしょう。
女性が数人集まれば、必ずと言っても良いほど議題にあがる「恋バナ」。恋愛において正解はありません。たとえ、友達の恋愛方法が自分のそれと違ったとしても、ただ単に自身の価値観を押し付けるのはナンセンス。最悪の場合、二度と恋バナしたくない人リストに追加されることもあるでしょう。興味本位ではなく、本当に友達を思って聞いているのであれば、個々の性格や価値観を理解した上で耳を貸すことが重要なのだと思います。
(リオネル・メシ子)
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