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成功したら「頑張った人」、失敗したら「駄目な人」 学び直しは美談じゃない

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 人生計画をノートに書き出してみると、少なくとも後6年は学生だ! という現実を目の前にして、「娘ちゃん……バカなかぁかでごめんさない!!」と心の中で3回くらい謝罪しました。シングルマザー女子大生・上原由佳子です。

 夜間の高校に23歳で入学し、4年間通い、その上でさらに6年間も学生をするなんて……我ながら物好きだなあと感心しています。ぼちぼち子育てをしながら、そこそこ勉強している今だって、課題と原稿の〆切が同じ週に当たるとヒィヒィしているくせに、“学び直し”をしていた高校生の頃よりは、精神的、肉体的な負担が軽くなりました。まあ、金銭的な負担は10倍以上になりましたが(笑)。

 今回は以前少しだけ触れた「学び直し」について書いてみたいと思います。

 皆様は“学び直し”と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。ヤンキーや引きこもり、ホームレスだった人が自力で勉強した。あるいは、周りの人に支えられながら勉強して、高校受験・難関大学受験・難易度の高い国家試験に成功した話だと思います。成功を収めた芸能人が歳を取ってから大学進学を決めるのも“学び直し”の1つだと思います。大きな成功を果たした物語、かけ算や割り算を勉強しながら“一般社会”へと移動しようとする物語。ようするに「逆境に負けず頑張りました/頑張っています」という、サクセスストーリーを“学び直し”として思い浮かべるのではないでしょうか。でも自分の経験を振り返ると上原には“学び直し”が美しいことだとは思えません。

娘ちゃんを追い込んだ勉強

 高校入学当初、上原は23歳にして「勉強」という漢字すら書けず、小学生レベルの学力しかありませんでした。志望校(国公立大学)に合格するためには、3年間でセンター試験を6割5分くらい取れるまで勉強しなくちゃいけませんでした。そんな目を背けたくなる現実の中で、上原の“学び直し”はスタートしました。

 受験科目は5教科7科目。国語(というか漢字)に限らず、数学、英語は、中学生レベルもさっぱりでしたので、一からやり直しました。勉強できる日は、朝から晩までひたすら勉強していました。

 当時、娘ちゃんは3歳でした。いま思うと娘ちゃんには本当に申し訳ないことをしました。構って欲しくて上原の膝の上に座れば、一緒に数学の問題を解かされ、保育園の登園中には「元素の歌」を歌わされ、家に帰ると英文と古文の音読に付き合わされていました。

 その結果、ある日、上原が深夜まで勉強していたら、突然「ベンキョーしないとビンボーになるよぉ〜(大泣)」泣いて起き、ベソをかきながら上原の横でひらがなドリルを3、4ページほど解いて、そのまま寝る……という事件が起きました。当時、大流行していた躾アプリ「鬼から電話」より、子供向け音読ドリルの「『学問のすすめ』読ますぞ!」と、言う方が娘ちゃんは上原の言うことを聞くくらいでしたから、それほどまでに娘ちゃんを追い詰めてしまっていたということだと思います(汗)。

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上原由佳子

1988年生まれ。沖縄県在住。シングルマザー女子大生。女子力の欠片もなさを小学1年生の娘ちゃんから指摘される、どうしようもない系アラサー女子。

@yu756ka

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