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女性が働きやすい環境整備の、一縷の望みと堅固な性別役割分業

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Photo by Petras Gagilas from Flickr

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 公益財団法人 21世紀職業財団が「若手女性社員の育成とマネジメントに関する調査研究(2015年)」を発表しました。この調査研究は、若手女性社員が男性社員と同様のキャリア展望を抱けるようにするための方策やマネジメントを検討する、というものです。

 様々なデータがとられているのですが、今回は「第七章 若手女性社員のキャリアの不安と自信・仕事への積極性」をご紹介したいと思います。

「職場に迷惑をかけるかもしれない」若手女性社員

 複数のデータから、若手女性社員は若手男性社員よりも不安を抱えていることがわかります。

 例えば「子どもを育てながら仕事を継続するに当たって、不安に感じることはありますか」という質問に対し、男性は7割ほどが「ある/まあある」と答えていますが、女性は9割以上が「ある/まあある」と答えています。

 こうした不安を抱える社員は、具体的にどんな不安を抱えているのでしょうか。複数回答で質問をしたところ、若手男性社員は「時間外勤務や不規則勤務が多いこと」「子どもと過ごす時間が十分にとれるか」「転居を伴う転勤」の順で割合が高く、若手女性社員は「職場の人に迷惑をかけてしまうのではないか」「子どもと過ごす時間が十分にとれるか」「時間外勤務や不規則勤務が多いこと」の順で割合が高くなっています。

 ここで注目したいのは、男女で最も差が大きい項目です。「職場の人に迷惑をかけてしまうのではないか」では、女性は8割近くが不安を抱えている一方で、男性は3割程度しかいません。「上司や同僚の理解を得られるか不安である」も、女性が49.1%、男性が18.2%となっています。女性社員は子どもができると「短時間勤務」「定時帰り」を希望することを見越して、「迷惑をかけるかもしれない」「理解を得られないかもしれない」と不安になるのでしょう。

 他にも「体力面で不安がある」は、女性が61.5%、男性が23.1%、「家事が十分にできるか不安である」では女性が56.35%、男性が25.4%で大きな差が見られました。

 若手女性社員のほうが不安を抱えている例として、「キャリアの道筋がイメージできますか」という質問に対して、「できる/まあできる」と回答している社員は、男性では5割、女性では3割ほどしかいないこともあげられます。

 男性が外で働き、女性は家で家事育児をするという性別役割分業がいまだに行われている中で、女性が外で働き、男性と同様のキャリアを積んでいくことの難しさを、若い社員がすでにイメージしていることがわかります。

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