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深刻な寝不足による介護殺人事件が半数 “なのに”削られる社会保障費

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Photo by Ilya from Flickr

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 毎日新聞が調査した、介護している家族を殺害した「介護殺人事件」44件のうち20件で、加害者が過酷な介護生活を強いられていたことが判明しました。

加害半数「不眠」 一部うつ状態も 本紙調査

 該当記事によれば、加害者は昼夜問わず介護するなどして深刻な寝不足に陥っており、20件のうち8件は、事件後の精神鑑定で「うつ状態」「適応障害」にあったと診断されていたそうです。

 厚生労働省によれば、2015年4月時点で、要支援・要介護の認定を受けた数は606万人。これは国民のほぼ20人に1人にあたる計算となります。

要介護認定600万人、国民の20人に1人

 「平成25年度 国民生活基礎調査の概況」によれば、要介護者と「同居」している「介護者」は61.6%、続いて「事業者」が14.8%となっています。「同居」している介護者の7割が「ストレスがある」と答え、その原因は「家族の病気や介護」が70%を超えています。

 「同居」している介護者の介護時間をみると、「ほとんど終日」が25.2%、「半日程度」が9.6%となっていますが、重症度の高い要介護5となると「ほとんど終日」が56.1%、要介護4でも「ほとんど終日」は53.9%で、ほぼ全ての時間を介護に当てている方が少なくありません。

 重症度が高ければ高いほど、要介護者の様子を伺う必要があり、緊張し続けることになります。「ほとんど終日」は当然のことながら、「半日程度」であっても、その緊張感は大きなストレスとなっているでしょう。ときには、正常な判断が出来なくなるほどに追い詰められてしまうこともあるでしょう。

 なお、「同居」の主な介護者は7割近くが女性となっており、年齢別では、60~69歳が32.5%、70~79歳が25.8%となっています(女性のみ)。多くの世帯で、高齢の女性が親を介護している老老介護状態にあるようです。

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