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菅官房長官に届けられた「低すぎるひとり親の児童扶養手当」増額キャンペーン署名

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児童扶養手当増額キャンペーン署名サイトより

児童扶養手当増額キャンペーン署名サイトより

messyでも記者会見の様子を記事化した、「『子どもを5,000円で育てられますか?』児童扶養手当増額キャンペーン」は、10月22日のキャンペーン開始直後からたいへんなハン居を呼び、目標署名数をすぐに達成、その後、4万弱の署名が集まりました。このキャンペーンは、児童扶養手当が第一子は満額4万2000円であるにもかかわらず、第二子には5000円しか加算されないことを問題視し、その増額を訴える、というものです。

キャンペーン開始後、塩崎厚生労働大臣が児童扶養手当の増額を検討したいと発言したことが報道され、さらに「政府が増額で検討中」という報道もあり、増額の機運が高まっています。

「さらなる一押しを!」ということで、12月17日にキャンペーンの呼びかけ人が菅官房長官に集まった4万弱の署名を手渡し、その後、厚生労働省記者クラブにて記者会見を開きました。その記者会見の様子を抄録してお送りします。

駒崎 本日は、「ひとり親を救え!プロジェクト」記者会見にお越しいただきありがとうございます。認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹です。今日はよろしくお願いいたします。

われわれは10月22日に、「『子どもを5,000円で育てられますか?』児童扶養手当増額キャンペーン」としてオンライン署名キャンペーンを開始しました。これは、ひとり親の低すぎる児童扶養手当をなんとか増額していただきたいと多くの呼びかけ人が集って始まったものです。関係各社の皆さまが取り上げて下さったおかげで、世論が少しずつ盛り上がり、様々な政治家の皆様にもお会いすることが出来ました。そうしたこともあり、朝日新聞によれば、ひとり親の児童扶養手当が、第二子加算を5000円から1万円に増額するというラインで検討中だそうです。

年末までの最終調整の中で、大きく一押しするべきだと考え、12月16日までに集まった3万8981人の署名を本日、菅官房長官にお渡ししました。菅官房長官からは、安倍総理もたいへん関心をもっていること、ご自身も横浜市の市議会議員時代に子育て支援事業に携わっていたことなどもお話いただき、頑張っていきたいとおっしゃってくれました。我々としては、菅官房長官のお言葉を信じて、いま検討されている第二子の児童扶養手当を5000円から1万円に増額していただきたいと思っております。

さて本日は、記者会見に参加されている呼びかけ人の方々にひと言ずついただき、その後、記者の皆さまからの質問を受け付けたいと思います。まずは長年ひとり親支援をされてきた、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむの赤石千衣子さんにお願いします。

赤石 NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子です。児童扶養手当はひとり親家庭にとって命綱のような手当てです。児童扶養手当はこれまで削減されることが続いてきたのですが、今回2人目をせめて1万円に増額していただきたいということで署名キャンペーンを行ったところ、検討を調整中ということで、たいへんありがたく思っています。

お子さんが2人3人といる方は、食べさせることも、着させることも、2倍3倍とお金がかかります。今回、2人目の加算が増額されれば、35年ぶりの増額となります。「これで十分」というわけにはいきませんが、なんとか食べること、着ること、習い事などが少しでも出来るようになるかもしれないなあ……と思っています。今後は、加算額のルールができ、定期的に増額していくような方式であるといいな、とこっそり思っています。

駒崎 私も含めまして、赤石さんのように長年ひとり親の支援を取り組まれてきた方の思いに感染され、今回、乙武さんや白河さんのような著名人が手を繋ぎ会って、このキャンペーンの呼びかけ人となってくださいました。これはひとり親支援史上、ほとんどなかったことですよね?

赤石 そうですね。すごく感動しました。記者会見をするにしても、国会に要望をお届けするにしても、いつもママと私たちだけで議員さんの部屋をノックして歩くような、孤独な闘いをしてきました。皆さんが一生懸命発言してくださったことは、ひとり親が抱えている問題を解決しなくてはいけないとお考えの方が広がったのだと、違うステージになったのだということを感じました。

駒崎 ありがとうございます。続いて、作家の乙武洋匡さん、お願いします。

乙武 みなさんおはようございます。今日はお集まりいただきありがとうございます。オンライン署名キャンペーンを開始したところ、インターネット上でも大きな反響がありました。反響には、もちろん賛同の声が大多数でしたが、中には懐疑的な声もあがっていました。ただその声も、あくまでも「こんなものは必要がない」というものではなく、「この問題はとても重要だ。これを解決するには、別のアプローチがいいのではないか」という提案を下さるという声でした。そういった議論を目の当たりにして、いかにこの問題が世間的な注目を集めてきたか、解決しなくてはいけない問題として認識されているかということを実感しました。

今回のキャンペーンが実現することに全力を尽くしてきたわけですが、実現の暁に、問題が全て解決するというわけではありません。あくまで断ち切らなければいけないのは貧困の連鎖です。貧しい家庭で育っている子どもたちは、学力という面でもなかなか苦しいところがあるというデータが出ており、その先も多くの選択肢を持てずにいます。ここに根本的な問題があり、そこに向けての解決は引き続き尽力していかなくてはいけないと深く実感しています。そのためにはまずこのキャンペーンを実現させたい。お二人からお話があったように、実現の一歩手前まで来ています。どうぞ皆さんのお力をお貸し下さい。

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