カルチャー

強烈ワザ炸裂! 風俗のテクニックはカップル間のセックスに役立つか?

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男と女のあいだにある深〜い溝 Photo by SAM†HAID from Flickr

セックスに正解はないとわかっていても、本音をいえば誰かから答えを教えてもらいたい。だからこそ、ハウツーセックス本はいつの時代も注目を集め、ときにベストセラーとなります。でも実際、ほんとうに役立つの? そんな疑問に答えるべく、時代を彩ったハウツー・セックス本を再検証。盗めるワザは盗んじゃえ!

SEXマニュアル

著者:辰見拓郞
2005年02月発売 データハウス

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 本書の冒頭で、著者はきっぱり断言します。「世の中にあふれているセックス情報は間違っている」「AVはセックスの教科書ではない」ーー現代において玉石混淆の性情報が氾濫しているのは確かですが、セックス本においてのこれは超王道の常套句です。そしてその後、「この本に書いてあることこそ正しい」と続くのが、お決まりのパターン。自分のメソッドこそ正しいとする根拠は、その著者によってさまざまです。セクシーな女優の実体験だったり、産婦人科医の医学的見地だったり……。そして本書の場合、それは「風俗」です

巷にあふれるどんなセックスの情報も、日進月歩で進化する風俗のテクニックには適わないーー本文より

「君と、風俗店でやっているようなセックスをしたい」といわれて、「うれしい、私もやってみたいかったの!」と答える女性はほぼいないでしょう。「風俗嬢と一緒にしないでよッ」とキレられるのは目に見えています。「風俗=金銭と性サービスを等価交換する場」という認識があるからです。ここで風俗という職業の是非を議論するつもりはありませんし、男と女が出会うかぎり、心と心の交流もなくはないのでしょう。でも、そのうえでなお「ビジネス」の範囲から逸脱しないのが風俗です。それをラブコミュニケーションとしてのセックスと混同されることに、女性は憤るのです

 おっと、のっけから全否定するのはよくないですね。風俗店で用いられているテクニックは、男性を悦ばせるためだけに編み出されたもの。百歩譲って、女性が参考にできる要素はないか探してみましょう。

  ページを繰るごとに、驚愕のテクがワンサカ出てきます。たとえば「パイズリのとき、女性の乳首を男性の鼻の穴に入れる」「ヒザの裏にペニスをはさんでしごく」……風俗ってこんなことがされている場所なの!? カルチャーショックです。まぁこれは、特殊な嗜好をお持ちの方だと思いますが、
・全身リップ:男性がマグロのように寝そべり、女性がその全身を唇や舌で愛撫するサービス
・フェラチオ:いわずと知れたオーラルセックス
のような、「多くのカップルも行えそうな行為」でも、“緩急連続フェラ”“横ぐわえ”のようなエキセントリックなテクが繰り出されます。

 でも、読み進めるうちにムクムクと疑問がわくのです。同書の読者対象は、男性オンリー。こうしたサービスを、男性自身が知ってどうしようというの? 自然な流れで、それとなく誘導するのは至難の技です。まして、「ねぇ、コレやってよ」と同書を彼女に渡して、直接おねだりするのは御法度! 先述の「風俗嬢と一緒にしないでよッ」という台詞とともに、平手打ちを喰らう覚悟をしておくべきでしょう。

 というのも、これらのワザはあくまで「サービス」として行われるものだけあって、女性側の快感はゼロ。対価として金銭を払うからこそ、成立するものです。100%奉仕でしかない行為と引き換えに、男性は女性に何をしてくれるのでしょうか? セックスはギブ&テイクだけで割り切れるものではないと思いますが、あまりに一方的な奉仕を強要されるのは御免です。ちなみに同書では、男性→女性へのサービスは、わずか3分の1以下のボリュームしか割かれていません。

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三浦ゆえ

フリー編集&ライター。富山県出身。複数の出版社に勤務し、2009年にフリーに転身。女性の性と生をテーマに取材、執筆活動を行うほか、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』シリーズをはじめ、『失職女子。~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで~』『私、いつまで産めますか?~卵子のプロと考えるウミドキと凍結保存~』(WAVE出版)などの編集協力を担当。著書に『セックスペディアー平成女子性欲事典ー』(文藝春秋)がある。

twitter:@MiuraYue

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