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「VERY」のようには生きない私の幸福のものさし

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「VERY 2016年 03 月号」(光文社)

「VERY 2016年 03 月号」(光文社)

先日、『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)で雑誌「VERY」(光文社)の編集長、今尾朝子さんの特集をしていた。裏番組では国民的アイドルグループの謝罪生放送が流れていたにもかかわらず、ツイッターのタイムラインには今尾さんに関するツイートも少なくなかった。

「VERY」は、主婦層から絶大な支持を誇る女性誌だ。その雑誌を作る現場スタッフの熱量、校了ギリギリまで内容をより良く磨き上げていこうとする妥協のない姿勢は、多くの視聴者の心に響いたのではないかと思う。その努力があってこその、人気と売上なのだろう。

かつて小娘の私は「私も結婚したら『VERY』を読むのかな~」なんて漠然と思い描いていた。でも結婚して4年以上が経ったいま、私は「VERY」を読んでいない。あまりにも自分の生活とかけ離れているから。

結婚して4年と少し、子供ナシ。そんな私の日常。

夫は“労働時間が朝9時~翌朝5時”と揶揄される業界で働いている。実際、結婚して一緒に暮らしていても、顔を合わせるのは朝の20分間と、深夜夫が帰宅するまで私が待っていたときのわずかな時間くらい。週末も、出勤したり自宅で仕事をしたりで、丸2日休みになることはほとんどない。そして、私はといえばフリーランスのライター/コラムニストだ。取材や打ち合わせの入っている日は出掛けていって人と会うけれど、大抵の日は自宅で原稿を書いている。ウィークデーの昼食・夕食はいつも一人。人と話したのは朝の20分と、あとはスーパーマーケットのレジの店員さんだけ、なんて日もざらだ。

独身の女友達はほとんどが企業勤めなので、毎日たくさんの人に会っていて、「結婚して同居人ができたはずの由梨の方が、よっぽどおひとりさま時間が長いよねー」と会うたび笑いのネタになる。じゃあその友達を夕食に誘えばいいじゃないか、とお思いかもしれないが、独身の友達は皆総合職で夜遅くまで働いていて、「ちょっと今夜ごはんしよう」なんて時間には退勤できない。

となると、子育て中の友達? と一瞬思うが、それこそ夜出掛けるのなんてとても無理だろうな……などと考えているうちに面倒くさくなってひとりで食べる。

世の中の主婦は、旦那さまが夕飯時に帰宅するか、自分もパートタイムなりフルタイムなりで外で働くか、子供がいるかのいずれかに当てはまる人がほとんどで、私は自分のマイノリティぶりを日々実感する。

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