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今井絵理子さんの報道を連発させた地方コミュニティの閉塞性と排除

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「せめて画像でもほっこりしてください」

「せめて画像でもほっこりしてください」

 大好きなレゲエパンチを飲み、酔っぱらってくると「私には居場所がないんだ!!」などと管を巻きはじめてウザがられる、シングルマザー女子大生・上原由佳子です。

 ギャンブル好きな人達、夜の世界の人達、NPO関係者や沖縄県内ではエリートに分類されるのであろう新聞記者や研究者といった人達、そして地元の人達。いくつもの狭いコミュニティが重なりあった沖縄で生活している上原は、自分自身がどこのコミュニティを軸にして日常生活を送っているのか分からなくなります。「居場所」なんて古くさい言葉だと思うし、世界中の誰もが「自分には居場所がない」「私には友達がいない」と、感じているのかもしれませんが……。

 前回、今井絵理子さんの彼氏報道を取り上げました。沖縄では逮捕歴があったり、前科があったりする人達との距離感が近くて、そういう人と付き合う可能性があるのはわりと当たり前。とても沖縄的な出来事で、今井さんには、沖縄のシングルマザー的な側面があっただけなのではないか、という記事です。

離脱じゃなくて排除だったのかもしれない

 実は上原が「今井さんの一連の報道を“特別なこと”だと思わなかった理由」は、前回の原稿に書いたこと以外にもあります。

 「週刊ポスト」(小学館)を筆頭に、「週刊新潮」(新潮社)、「週刊文春」(文藝春秋)でも今井さんの彼氏の話が掲載されています。週刊誌の記事を読んでみると、地元の同級生や松山の風俗店に勤めている人からのコメントばかり。それらは今井さんに対する政治的なコメントというよりは、今井さんの彼氏に対する個人的なコメントでした。

 これは、推測にすぎませんが……今井さんの彼氏の写真が「週刊女性PRIME」に載ってから、「週刊ポスト」のweb版に掲載された記事が公開されるまでの期間が、どう考えても短いんです。掲載前に取材しているはずですから、どんなに長く見積もっても「週刊女性PRIME」に掲載された2〜3日後には、「週刊ポスト」の取材は終わっていたことになります。

 そう考えると、ちょっぴり悲しくなりました。「ああ……今井さんの彼氏は、東京に出て地元からの離脱を果たしたと思っていたのかもしれないけど、本当のところは排除されたんだろうな」って。これって沖縄に限らず、田舎で生活している人なら一度は感じたことがある閉塞感が関係しているんじゃないかな、と思います。

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上原由佳子

1988年生まれ。沖縄県在住。シングルマザー女子大生。女子力の欠片もなさを小学1年生の娘ちゃんから指摘される、どうしようもない系アラサー女子。

@yu756ka

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