セックスするにあたって、「妊娠を希望していない限り、コンドームを付けよう」とはよく言われますが、コンドームには避妊のほかにも性感染症予防の役割があります。むしろ、避妊率は100%ではないけれども、性感染症の予防には有効であるから、両方を避けるためにも「ピル服用&コンドーム装着」を標準装備としておすすめする婦人科医さんもいらっしゃいます。
ただ、私は避妊については毎回強く意識するものの、性感染症について深く考えたことがありませんでした。私の周囲の人々の話になりますが、「コンドームを付けずに膣外射精をしていた結果、望まぬ妊娠を招いた」という話はたまに聞いても、「コンドームを付けなかったために重篤な性病に感染してしまった」との経験談はあまり聞いたことがないんです。
過去にカンジダ症にかかったことがありますが、これは性感染症ではなく、免疫力の低下や抗生物質を使用したことによって発症する病気です。複数人の男性と肉体関係を持ってきたのに性病に感染していないのは、欠かさずゴムを装着しているおかげかもしれません。
しかし、最近「ただ単に運が良かっただけでは?」とも思うのです。性感染症予防を突き詰めると、「挿入時だけでなく、フェラをする時もコンドームを付けよう」と推奨されますが、実際のところ、私はゴムフェラをした経験はありません。フェラ用のコンドームが売っていることや、そもそもゴムフェラしたほうが(性感染症予防の観点で)良いと知っていても、です。先に記したようにコンドームを避妊目的で使う意識が強いということに加えて、「そこまでしなくても平気なのでは? そう簡単に病気にはならないのでは?」という勝手な思い込みが、自分の中にあるのだと思います。
他の女性はどうしているのかと思い、女友達10人に聞いてみたところ、全員がゴムフェラ経験なし。「ゴムフェラについてどう思うか」とも聞いてみましたが、
「彼氏に『俺が病気持ってるってこと?』と思われそう」
「『気持ちよくない』って言われそう」
「挿入時ならまだしも、フェラの時までわざわざコンドームを付けるのはめんどくさい」
と否定的な声ばかり。確かに男性側の理解を得にくい行為であることも、「めんどくさい」理由のひとつですよね。
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