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「進学しても女の子はキャバクラ行ってしまう」六本木産婦人科議員の問題発言、背景にあるのは?

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赤枝恒雄

(赤枝恒雄公式HPより)

 自民党の赤枝恒雄衆議院議員が「進学しても女の子はキャバクラへ行ってしまう」という発言をし、これが問題視されている。

 4月12日に開かれた、子どもの貧困対策を推進する超党派による議員連盟の会合。子どもの貧困問題に取り組む公益財団法人「あすのば」の代表や児童養護施設出身の大学生らも参加し、どのような家庭に生まれ育つかで教育格差が生じている現状を改善すべく、大学進学を目指す学生への無利子奨学金の拡充などを要望した。それに対する質疑応答の冒頭で、赤枝氏は「高校や大学は自分の責任で行くものだ」「とりあえず中学を卒業した子どもたちは仕方なく親が行けってんで通信(課程)に行き、やっぱりだめで女の子はキャバクラ行ったりとか」と話し、望まない妊娠をして離婚し、元夫側から養育費を受けられず貧困になると持論を展開した、という。(出典:朝日新聞デジタル

 これを単に「職業差別×女性差別×貧困自己責任化のハイブリッド問題発言だ」とバッシングするのは簡単だが、一呼吸置いて背景を見てみたい。

 日本は各家庭が負担する教育費が高い。日本の教育機関への公的支出の割合はOECD加盟国のうち比較可能な30カ国の中で最下位だ。国立大学も授業料引き上げが検討されている。奨学金制度はあるものの、貸与型奨学金がほとんどで、大卒で就職してからもその返済に明け暮れて預金が一向に増えず将来の見通しも立たない……という若者の嘆きが、近年メディアでも取り上げられる。貧困家庭出身者であっても教育を受ける機会が平等に与えられるべきだ、という訴えはわかる。

 赤枝氏の応答は、「進学意欲のある子ども」ではなく、「とりあえず中学を卒業して、親の懇願で行きたくもない高校に進学しドロップアウトする子ども」を想定しており、そこが見事にズレている。赤枝氏がこのとき思い浮かべていた「子ども」とは、どういう層なのか。それは赤枝氏の経歴や政策から推測することができそうだ。

 赤枝氏は徳島県出身の産婦人科医で、赤枝六本木診療所を東京・六本木に開設して以降、クリニックでの産婦人科診療と並行して、主に若年女性を対象に性の悩み相談を引き受け、性教育などの社会啓蒙活動に積極的に取り組んできた人物。「六本木の赤ひげ先生」と呼ばれ、キャバクラ嬢をはじめ水商売に携わる人々を長年診察してきたそうだ。今は亡き飯島愛とも懇意でメディア共演もあった。文化放送ラジオ『ガールズガード 女の子の保健室』のパーソナリティを10年間務め、政治キャスター佐野美和がUstream生配信している『みわちゃんねる 突撃!永田町!!』第83回(2013年07月24日放送)では「14年間、六本木で毎水木曜日の夜に通りがかりの人や相談に来る人にコンドームをあげている」とも発言している。産婦人科医として、望まない性交渉や妊娠、性病で苦しむ孤立した女性を多く見てきたとして、基本的には「女性の味方」スタンスをとっている。

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ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

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