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水嶋ヒロをまだ「ヒモ扱い」して罵倒したい連中の男性観

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水嶋ヒロinstagramより

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 先日「週刊文春」(文藝春秋)が、<ママ歌姫絢香が仕事ゼロのヒモ夫水嶋ヒロを追い出した!>という見出しの小記事を掲載した。2009年に結婚してからほぼ俳優としての活動をしていない水嶋ヒロ(32)を、結婚・出産にかかわらず歌手活動を継続して売り上げを伸ばす絢香(28)の「ヒモ」と嘲笑する声は一向に止まない。

 09年、交際8カ月で結婚を発表。会見で水嶋は「恋愛の延長線上に結婚があると初めて思わせてくれた人。逃したら後悔すると思った」、絢香は「心から尊敬できる人。私を叱ってくれる」と話した。ふたりは元々、大手芸能事務所の研音に所属する歌手と俳優だったが、結婚後にそろって独立。エイベックスの協力を得て「株式会社A-stAtion」を立ち上げた。

 だが同記事によると、今年4月1日に同社が分裂。エイベックス幹部が運営に携わり絢香のマネジメントを行う会社Aと、水嶋の表現者としての仕事を支える会社B(代表取締役は水嶋)に分かれたのだという。これを、「なかなか働かない“ヒモ夫”が夫婦事務所から追い出されたカタチ」と見ている。水嶋は小説「KAGEROU」(ポプラ社)で鮮烈な作家デビューを果たしたが、その後は作品を発表しておらず、絢香の仕事に帯同することが多いという。この“だらしない夫”に絢香がシビレをきらした、というのだが。

 へえそうなんだ、そりゃそうだよね、と納得できる流れではない。普通に見れば、絢香はエイベックスが本格的にマネジメントを担当すべく移籍となっただけのことで、水嶋はエイベックスに所属して活動しない、ということだろう。

 絢香は全国ツアーを回るなど精力的に活動しているが、彼女自身は「夫にも以前のように華やかな仕事をしてほしい」と望んでいるのだろうか。そしてまた水嶋も、妻以上に活躍する男になりたがっているのであろうか? すべて周りが勝手に、「妻の付き人化した情けない夫」の姿を彼に当てはめたがっているだけではないか。夫が妻の仕事をサポートすることを「情けない」と思いたい人はいるのだろう。妻が夫の仕事をサポートすれば夫唱婦随、はたまた豪腕をふるう女傑という評価をされるケースもあるのに、逆は認められていないようだ。 絢香には持病があり結婚後に活動休止期間をもうけて治療に専念したが、そのサポートをすべく水嶋が仕事をセーブして寄り添ったことなども無視されている。もし絢香の活動休止期間に水嶋が仕事に邁進して家を空けまくり、「そばにいてほしい」と望む妻の声をシカトしていたら、そのほうが早々に離婚していたかもしれないが。

 まして彼らには昨年誕生したばかりの娘もいる。その時期にできる限り子供と共に過ごす時間をつくろうとすることは、何らおかしなことではない。彼らにおいては、日々の生活費を捻出するためにあくせく働かなければならない環境でもないのだから、水嶋は子供と一緒にいる時間を多くつくることが実現可能だ。彼を貶める方々は、もしかしたら水嶋を羨んでいるのだろうか? 少なくとも筆者は羨ましい。仕事仕事で家を空けっぱなしにせず済む彼も、そんな夫と子育てしていける絢香もどちらも「いいなあ」と思う。

 学生期間を終えたら自立して働く、これは余程の資産家でないなら男女問わず一般的だが、その働く男女が結婚し夫婦になったとき、どうも男性のほうがより多く働き、女性は自分が働いていても夫のサポート役割まで果たすことが望まれる風潮がある。内助の功という言葉もある。しかし妻のサポートをする夫は評価されず、蔑まれる。男は常に前線に出て主役を張っていなければならないのだろうか。家のことは妻に任せて、外で思いきり頑張るよう要求される男たち。気の毒ですらある。まさか誤解されることもないと思うが、「男は皆、家事育児を仕事より優先させ妻につき従うべきだ」などと強いるわけではない。そのような生き方を誰も強いられてはならないと思う。選択肢を奪うなということだ。

 水嶋夫妻に関して言えば、もし水嶋が第二作の小説を書き上げ、それも大ヒットして、順調にリリースを重ねる売れっ子作家になり、妻よりも目立つポジションに立てば、現在彼を「ヒモ」と罵る連中は満足なのだろうか? 水嶋が男だからというだけで、そんな期待に応える義務はない。

 2月22日が水嶋夫妻の結婚記念日だそうで、今年は7周年となった。水嶋は昨年も今年もInstagramでこの日の記念写真とコメントをUPしている。昨年は「僕の人生であなたと出会えたことが一番の幸運です」と妻に向けたメッセージも。この夫婦に「離婚危機」に陥ってほしいと願うような報道も定期的にある。内情はわからないので、安易に「彼らは離婚しない」とも「しそうだ」とも言えない。夫婦だからいつか別れることがあるのかもしれない。しかしもし今後彼らに決定的な亀裂が入ることがあったとして、きっとそのときも「水嶋ヒロがヒモだったせい」で片付けられてしまうのだろうと思うと、やるせない気持ちだ。

 妻よりも稼ぎの少ない夫、あるいは仕事の拘束時間が短く在宅時間の長い夫が、だらしのない男という意味でヒモのレッテルを貼られて働け働けとコールされることを、当の男たちはおかしいと思わないのだろうか?

ヒポポ照子

東京で働くお母さんのひとり。大きなカバを見るのが好きです。

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