『リーガル・ハイ』で堺が演じたのは、訴訟で無敗を誇る弁護士・古美門研介。そこで堺が見せたマシンガントークなどを使った鮮やかな弁論は記憶に新しいが、今回の『真田丸』でも同様の弁舌を披露し、その中でも特に「騙し取り、かすめ取り、勝ち取りました!」などという台詞は“まんま”だと言われ「リーガル・ハイみたいで熱い!」「堺雅人はこれ言ってる時、心の中では古美門先生みたいな表情になってただろうな」「三谷先生も確信犯だろこれ!」と視聴者を熱狂させた。
「ほかにも5月22日に放送された第20回『前兆』では、三谷の代表作であるドラマ『古畑任三郎』(フジテレビ系)を連想させるような推理劇が展開されていましたね。その回では竹内結子が演じる秀吉の側室、茶々が懐妊するのですが、聚楽第でそれをからかうような壁への落書きが発見されます。そこで真田信繁は推理に乗り出す…という筋書きで、『突然の古畑任三郎(笑)』『古畑回、めっちゃ面白かった!』『古畑源次郎だな』と楽しむ声が多く上がりました。史実的に有名なエピソードをミステリー仕立てにしてしまう手腕を見て『さすが三谷!』と称賛する人も多くいましたね」(同)
また、次回放送を予定されている第23回『攻略』は、秀吉が北条氏の征伐を決意する話。そこで真田家が北条方の拠点である忍城(おしじょう)を攻めることになるのだが、忍城攻防戦ということで映画『のぼうの城』を連想する人が多いもよう。「古畑任三郎回があったかと思えばリーガル・ハイ回が来て、今度はのぼうの城か…」と、期待を抑えきれないという反応が上がっている。
『真田丸』は真田信繁を中心に様々な武将の生きざまを魅力的に描く、史実を元にした硬派な時代劇でもある。その上で、『リーガル・ハイ』や『古畑任三郎』のネタを突っ込んで自由にアレンジする技量はさすが三谷といったところだ。三谷が手がけることで時代劇が苦手な人でも楽しめる出来になっている今年の大河ドラマ、新たな層を取り込めていることは間違いなさそうだ。
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