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KABA.ちゃんの胸を後輩に触らせようとするSMAP中居の行為はハラスメントか? セクハラと冗談の境界線

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『Momm!!』公式サイトより」

『Momm!!』公式サイトより」

以下の4者のやりとりを見て、皆さんはどういうシチュエーションを推測されるだろう?

A「おっぱいはないの?」
B「……少しはあるんですけど」
A「ちょっとC(Bの胸に)触ってみて」
C「ほんとですか? いいですか?」
D「えっ、なんで」
A「両手でいった方が」
D「もうやだー」

会話の書き起こしだけを何人かの友人に送って印象を尋ねたところ「女性同士の触り合いっこ?」という回答があった。その後、AとCは男性だという情報を伝えると「ひどいセクハラ」と意見が変わった。

以上のやりとりは、5月30日のTBSで放送されたバラエティ番組『Momm!!』でのものだ。A=中居正広(SMAP)、B=KABA.ちゃん、C=千賀健永(Kis-My-Ft2)、D=渡辺麻友(AKB48)である。

詳細に経緯を説明しよう。性別を移行する(トランジション)ために、顔の整形や男性器を女性的に再形成する手術(性別適合手術、またはSRS)を受けてきて、会うたびに風貌が変化するKABA.ちゃんに対して、中居が「きりがなくなるからヤバいぞ」「打ち止めないんじゃないの? どっかでやめないと」と伝える。KABAちゃん.が「豊胸手術をして、戸籍を女性に変えたら終わります」と返答したところ、中居は「おっぱいはないの?」と聞き、彼女が「ホルモン治療で少しはあるんですけど」と答える。加えて、中居がKABA.ちゃんの胸へのタッチを千賀に促し、彼女が「まだ男だから」と言うと、それに乗じて中居も「男だからいいよ、触ってみて」と重ねる。千賀は「ほんとですか? いいですか?」とためらいがちに胸に触れる。そこに渡辺麻友の「えっ」という感嘆や「なんで」という驚きの声が差し挟まれ、中居が「両手でいった方が」と加えて指示するくだりでは、「もうやだ」と渡辺は恥じらいや呆れの響きが混じった声を発してもいた。

「これはセクシュアル・ハラスメントに当たる可能性があるのではないか」という意見と共に、知人から芸能ニュースを見せてもらったのだが、実際に放送内容を確認したところ、「微妙だな」と思ってしまった。と言うのも、上記で書き起こしたように、KABA.ちゃん自身は「まだ男だから」と了解の意と取れる態度を示しているうえ、(一瞬だけど)画面に映る彼女の表情だけで判断すると抵抗の意志はうかがえなかったからだ。

しかし、パワーハラスメントにあたる可能性はある。この番組はKABA.ちゃんの職場にあたる。番組をおもしろくしないと、あるいは司会者に抵抗すると、今後仕事が舞い込んでこなくなる可能性を想定して、本心では嫌がっていても乗っかったのだとしたら、中居の指示はパワハラになり得るし、もちろんセクハラにも当たる。千賀は彼の後輩なので断りづらいという、力関係を考えると、こちらもパワハラになり得るだろう。

また、渡辺がこういうシーンを見て嫌がっている場合、環境的なセクハラに該当する可能性もある。なぜなら、性的やりとりが日常的に繰り返される職場そのものへの嫌悪感があって当然だし、また、自分自身もそういう対象になるのではないかという恐れを抱くケースもあるからだ。

しかし、あくまでもKABA.ちゃんの本意はわかりかねるので、続いて一般的な話として考えてみたい。

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